- コラム
エアガンレビュー「東京マルイ 次世代電動ガン HK417」
2016/12/13
ヴィスコ
すごいー! たーのしー!
2017/01/17
ヴィスコ
東京マルイのガスブローバックガンが欲しい。そう思った時に色々と候補をあげてみたのですが、どれもビビビッと来ず長い間敬遠してきました。
カタログをいくら眺めても心を動かす機種がなく、きっと自分には縁がないと枕を濡らしたものです。
しかし、ふと立ち寄ったエアガンショップであるエアガンに触れた時、私の中で熟睡していた律動が蠢き始めました。
魂の点火剤となったエアガン……それは「シグザウエルP226 E2」です。
長らくサイドアームに悩んでいた私が惚れた理由とは一体なんだったのでしょうか。
愛を込めて紹介させていただきます。
全長:196mm
重量:741g(空マガジン含む)
装弾数:25+1発
作動方式:ガスブローバック
発射機構:シングルアクション&ダブルアクション
メーカー小売希望価格:¥14,800(税別)
まず初めに断っておきたいのですが、このエアガンはP226とP226E2のニコイチだということです。スライドの外装部分をE2から無印に移植しました。なぜ、そんなことをしたのか。
E2のグレーな色合いと白いプリントが気に入らなかったらからです。特にスライド前部のE2というプリントがイヤすぎました。好きな人、ごめんなさい。エアガンと女性の好みには、ちょっとウルサイんですよ。
それなら最初からP226を買えよという話ですが、グリップ部分にこそE2最大の魅力があり、私が握った瞬間「コングラッチュレーション」と天の祝福を受けた一番の要因だったのです。
無印P226のグリップは、私にとってマルイ史上最高に握りづらい。個人の嗜好や手の大きさにもよると思いますが、握った時に不快感が襲います。これはグリップテールの形状と私の手が水と油な関係なだけで、人によってはしっくりくるかもしれません。こればかりは実際に触ってもらわないとわかりませんね。
しかしE2のグリップは違います。もっちりとした柔肌のように吸い付き、さながらエアガン界のベビースキンと言わんばかりの心地よさ。曰く人間工学に基づいたデザインだそうです。
不満がてら、もう一つ。このエアガン、ファイアリングピンが再現されていません。ファイアリングピンとは、銃器において発火装置の役割を持ってます。ハンマーが降りた時にファイアリングピンを叩いて銃弾が発射されるんです。
もちろんエアガンには関係ありませんが、後発のM9はしっかり再現していたりするので、やはり無いと寂しいもの。リアル派の人が毛嫌いしてしまうのもわかります。
サードパーティーから後付けのファイアリングピンが発売しているので、多分そのうち買って組み込むでしょう。
ハンマーレスト時のトリガーは独特な湾曲を描き若干、上向き。ダブルアクションは速射なんて夢のまた夢というくらい重く、咄嗟の射撃に向きません。シングルアクションは遊びが大きく、握りに力を込める癖があるとガク引きしちゃいそうです。
個人的には触った瞬間急に動きだすM9系のトリガーフィーリングよりも好み。
パーティングラインの処理は……まぁ控えめにいっても血涙が出ますね。戦場でそんなことを気にしてる奴はいねぇ、いいからトリガーに指をかけろ。P226のツールとしての矜持と、東京マルイ無言のメッセージが胸に沁みます。逆に最近のマルイは、その辺りに神経を使い出したので色々リメイクしてくれないかなぁ、なんて希望を抱いてみたり。
スライド後部のセレーションが深く、とても引きやすいです。オモチャ感丸出しの風味がなんとも言えませんが、このおかげでスライド割れなど起きた時の交換コストが抑えられているのも事実。遊び倒すにはもってこいの一丁では無いでしょうか。
ちょうどいい大きさのホワイトドットのおかげで狙いがつけやすいですね。これは素早いサイティングが期待できます。ただちょっと気になる点が。写真では少々フロントサイトの背が低い気がします。確認のため家にあったハイキャパと目視で見比べると、確かに2mmほど低いんですよね。実銃を触ったことがないので、これが正位置かはわかりません。プレートか何か挟んで嵩増ししたい気分です。
スライドとフレームの分離方法は欠伸が出るほど簡単です。トリガー上部のレバーを矢印の方向に90度回転させるだけ。注油やホップ調整が楽チンなのは加点できます。ホップダイヤルには突起が付いていて、どの強弱の加減がどの辺りか簡単に判別できます。スライドを戻す時は、スライドを一番奥まで差し込んでレバーを元の位置に戻すだけ。知育キット顔負けですね。
※G&G製0.2gバイオ6mmBB弾使用
室内気温17℃
一回目 79.46m/s
二回目 79.02m/s
三回目 77.67m/s
四回目 77.78m/s
五回目 75.44m/s
平均 77.874m/s
計測していません! 次回サバゲーへ行く時のお供にする予定です。おそらく並みのガスブロと同じかと。
使用した場所:シューティングバー「Linkle」
実はまだ購入したばかりで、サバゲーでは使用していません。先日お邪魔したシューティングバーで遊んだ時の使用感をレポートします。
このエアガン最大の特徴は何と言っても「特徴のなさ」です。本当に特筆すべきことがない、普通のガスブロです。感動するポイントもなく、ただBB弾を撃って当てる。それだけのエアガンとしか言いようがありません。
しかし、しかしですよ。サバゲーで重宝するエアガンってなんでしょうか。確実な動作、強くも弱くもないブローバック、東京マルイ自慢の命中精度。これですよね?
そう、P226E2には全部詰まっています。まさに射撃をすることだけにウェイトを傾けた「ツールオブツール」です。あえて例えるなら、職人。だから私はこのエアガンをサイドアームに選びました。余計なものをそぎ落とし、ただ信頼のおけるツールを求めた結果、P226E2に行き着いたんです。
ブローバックの好みで言えばGLOCKシリーズが一番。カスタムパーツの多さで言えばハイキャパが一番。質感でいえばシリーズ70が一番。でも総合力を考えると、P226E2のまとまりには敵いません。このエアガンを触っていると、実家のような安心感があります。
ただ一つだけ難点がありました。P226E2はサイティングした位置より着弾点が下にズレる癖があるんです。フロントサイトが低いシグは反対に上方向へズレるはずなんですが……リアサイトの位置も関係しているのでしょう。
むしろフロントサイトはもっと低くした方がいいのかもしれません。私はフロントサイトのみに対象を合わせることで凌ごうと思っています。それでダメならテーピングでインナーバレルを固定したり、色々試そうかなぁと。
好きじゃなかった同じクラスの女子が、急に気になりだした二学期。全然美人じゃないのに、全然愛想も良くないのに、どうして彼女へ視線が向いてしまうんだろう。
そんなところからスタートした私とP226E2の関係はまだ始まったばかり。これからサバゲーフィールドで実際に使うと、また違う一面が見つかり嫌いになってしまうかもしれません。もうドキドキです。
しかし思うようにいかず四苦八苦するのも、この趣味の楽しいところ。しばらく膝を交えて、こいつと遊んでみようと思います。
東京マルイ ガスブローバック シグザウエル P226 E2 BBガスセット ロングレンジセット (本体+BB弾0.2g+ガス)
ヴィスコの「エアガンレビュー」は毎週火曜日連載!
次回は2017年1月24日(火)「UMAREX H&K UMP.45」
お楽しみに!
サバゲーに片想いしているフリーライター。マフィアスタイルでフィールドを巡りつつ、サバゲーの楽しさを全国の紳士淑女と良い子のみんなに伝えるため活動しています。好きなエアガンはCz75。サバゲー記事だけでなくスポーツ、映画、アプリ、音楽など多ジャンルのインタビュー・執筆を手がけています。
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