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2016/12/27

ヴィスコ

エアガンレビュー「KSC Cz75 2nd HW」

エアガンレビュー

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ハンドガンを手にした時、こう感じたことはありませんか? 「ちょっとグリップが太すぎる」もしくは「細身で握りづらい」。日本人の手にマッチするハンドガンって意外と少ないんですね。今回ご紹介するKSC Cz75 2nd HWは、手に吸い付くが誰でも実感できる握りやすさ業界No1(だと勝手に思っている)のエアガン。
正直、好きすぎて公平な目線でレビューできる自信ありませんが、ぜひ一度みなさんの手に取ってもらいたい一挺なので冷静にレビューしていきます。

なお今回のレビューに用いた製品は中古かつ外装の部品を一部換装したものです。実際に販売されている製品と異なる部分があることをご了承ください。

スペック(公称値)

全長:206mm
重量:830g(空マガジン含む)
装弾数:23+1発
作動方式:ガスブローバック
発射機構:シングルアクション&ダブルアクション
メーカー小売希望価格:¥22,000(税別)

外観レビュー

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HW素材で出来たスライドはABSよりも金属感が出ていて、鉄の冷たい雰囲気がよく再現されています。Cz75の特徴の1つであるスライドの肉薄さはスライド割れの問題を孕んでいますが、HWはABSより粘度が高く割れにくいためサバゲーでも安心して使えます。ただ一方で不純物が入っている分、耐久性に劣るとも言われていてどっちが正解やら。1000発以上撃っていますが割れる気配ゼロです。
前部のくびれがセクシーで、眺めているだけで興奮を覚えます。メッキ加工されたバレルが顔を覗かせているのも堪りません。




刻印は深く、とても芸が細かいですね。今は分裂したチェコスロバキアと、「MODEL 75 CAL.9 PARA」の文字。実銃はベレッタなどと同じ9mmパラベラム弾を使用します。コンバット・シューティングの第一人者ジェフ・クーパー曰く「.45ACP弾なら世界最高のコンバットオートになり得た」そうな。ジェフの発言にアメリカはCz75に興味津々。しかし当時は冷戦だったため、Cz75の入手は困難でした。そこでドーナウスとディクソンという人物が「無いなら作ればいいんだ!」とD&D社を設立。そしてCz75を元にした10mm自動拳銃の「ブレン・テン」を開発しました。このエピソードだけで、いかにCz75が名銃か伺えますね。




スライド後部に施されたセレーションは細かく、抜群の滑り止め効果。スライドが薄い分コッキングしづらいのを上手くカバーしています。セーフティはハンマーを下ろした状態でかかるコック&ロック式。デコッキング機能はなく、サバゲーが終わった後に装填状態だと処理に困ったりします……。昔の銃をモデルにしているから仕方ないんですけどね。そんな不器用さも、またいい。




トリガーガードは取り立て広いわけではありませんが、グローブ越しでも狭さを感じません。流線形のトリガーは指に馴染み、とても軽いです。ちなみにグリップはアルタモント製の木製グリップに換装してあります。とても握りやすく、先に述べた手に吸い付く感触は健在。元々のグリップはさらに細身で、手の小さい女性でも扱いやすいでしょう。Cz75のスゴイところは、自然に握ることができるデザインを30年以上前から備えていたことです。




アイアンサイトは非常にシンプル。U字のリアサイトを見て分かる通り、墨入れする場所すらありません。咄嗟に狙う際、少しポイントを合わせづらいのが難点です。ハンマー非常に軽く、グリップの細さも相まって楽々片手で起こせます。ファイアリングピンもしっかり再現されていますね




パーティングラインも処理されていて、仕上がりは完璧。実銃を見たことはありませんが、見慣れた人でも遠目で見れば本物と見紛うでしょう。マガジンキャッチの掛かりもよく、滑落するようなことも無論ありません。



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ホールドオープン。画像が暗くて全く見えていませんが、中にホップダイヤルがあります。専用レンチでないと調整は困難なので、購入時に付属したものを無くさないように注意が必要ですね。私は無くし物が多いので予備に4つ持っています。またHWという素材の性質なのか、グリスが切れやすく放置しておくとスライドの動きがすぐに悪くなります。こまめにチェックしないとスライドがしっかり前進せず給弾不良を起こす恐れあり。




何度も抜き差ししているので傷だらけですが、亜鉛ダイキャスト製のマガジンは快調そのもの。ガス漏れの気配もありませんね。ダブルカラムマガジンでBB弾、ガスの容量も文句なし。冬でも元気に動いてくれる原動力です。

性能

初速

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※G&G製0.2gバイオ6mmBB弾使用
室内気温19℃

一回目 76.72m/s
二回目 76.32m/s
三回目 75.85m/s
四回目 75.26m/s
五回目 75.68m/s
平均 75.766m/s

集弾性や飛距離

データを取れる敷地がないので、フィールドやシューティングレンジでの体感を説明します。まずガスブローバックで一番命中精度が高いのは東京マルイ製品です。次いでKSC、それも※システム7と新型チャンバーを搭載したモデルが良好だと思います。Cz75 2nd HWも該当しますね。東京マルイに一歩及ばないものの、高性能エアガンがしのぎを削るシューティング大会に出るわけでなければ問題ないでしょう。30mくらいのマンターゲットは余裕で狙うことができるため、サバゲーでの使用も問題ありません。

※システム7とはKSCが誇るブローバックユニットで、非システム7製品と比べると作動性が格段に向上しています。

サバゲーでの使用感

使用した場所:インドアフィールド「MEGA G3」
外装カスタム:アルタモント製グリップ



私はこのCz75 2nd HWと発売日からの付き合いですが、おそらく一番ヒットを取っているエアガンです。30mのマンターゲットを狙えるということは、電動ガンとも渡り合えるということ。屋内ではもちろん、屋外でも立ち回りを工夫すれば十分戦えます。

シングルアクションだと軽く指に力を入れるだけで引き切れるので、ガク引きせず速射が可能。移動中の敵にも的確にBANG! BANG! BANG!

システム7はガスブロの中でも寒さに弱い部類ですが、Cz75は気温15℃くらいでも、マガジンを人肌程度に温めれば最後まで撃ちきってスライドストップしてくれます。スライドが薄いので、他の機種よりも機敏なんです。12月の野外フィールドでも作動は確認できました。

さらに握りやすいときたらまるで欠点がないように聞こえますが、そんなことありません。よくCz75の欠点に挙げられる問題に、着弾点のズレがあります。これは狙った部分(狙点)よりも上気味に着弾してしまう持病のようなもの。ロットを重ねても修正されている気配はなく、これを敬遠してサバゲーで使用しない人もいると思います。

しかし私は長年愛用してきたせいか、体が勝手にCz75用にチューニングされ無意識のうちに狙点を下へ修正しているため、今さら直されても困るという……。

これはCz75に限ったことではありませんが、エアガン(特にガスブロ)には機種ごとに癖があります。長く同じものを使い続けていくと他のモデルを使った時に違和感が生まれるんです。代表的なのはガバメント系。グリップセーフティは慣れるまで大変でしょう。反対にガバメントから入った人は、他のハンドガンに違和感を覚えるはずです。なので同じハンドガンをとことん使い倒すのを私はオススメします

まとめ

Cz75ほど日本人の手に馴染むガスブロハンドガンは、そう多くありません。シングルカラムマガジンのコルト ガバメントも細身なグリップですが、寒さに弱いという欠点から通年で使えません。反面、Cz75は冬でもガシガシ動きます。タクティカルな雰囲気とは真逆で、装備などに合わせづらいもののゲームでの扱いやすさは東京マルイに匹敵

冒頭では「なるべく冷静にレビューする」なんて言ってましたが、まるでステマのような内容になってしまいましたね。しかし、これ本当にいいエアガンなんですよ。撃ってよし、眺めてよし、愛でてよしの三拍子。前回紹介したHK417が側室なら、こっちは本妻です。重婚できるエアガンって素晴らしい!

KSC Cz75 2nd バージョン・HW 18歳以上ガスブローバックガン

ヴィスコの「エアガンレビュー」は毎週火曜日連載!
次回は2017年1月3日(火)KJ WORKS Cz P-09DUTY
お楽しみに!

ヴィスコ

サバゲーに片想いしているフリーライター。マフィアスタイルでフィールドを巡りつつ、サバゲーの楽しさを全国の紳士淑女と良い子のみんなに伝えるため活動しています。好きなエアガンはCz75。サバゲー記事だけでなくスポーツ、映画、アプリ、音楽など多ジャンルのインタビュー・執筆を手がけています。

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