- コラム
エアガンレビュー「東京マルイ VSR-10 Gスペック」
2016/12/20
ヴィスコ
すごいー! たーのしー!
2016/12/13
ヴィスコ
箱出しノーマル状態で、驚くべき性能を発揮する次世代電動ガン。同シリーズの中で最も高価なモデルとして知られる「HK417 アーリーバリアント」を紹介します。
東京マルイ製といえば全体的にお手頃な価格ですが、これはちょっとケタ違い。欲しいと思いつつ、なかなか踏み切れない方もいるでしょう。ちょっと長いですが、実際の使い心地も余すことなくレビューするので是非ご覧ください!
なお、今回レビューしたエアガンは使用済みの製品となるので、新品箱出しと差異がある場合がございます。
全長:921mm/ストック伸長時998mm
重量:4.500g(空マガジン、バッテリー込み)
装弾数:70発/多弾マガジン600発
作動方式:電動
発射機構:セミ/フルオート切り替え
推奨バッテリー:ニッケル水素SOPMODバッテリー
メーカー小売希望価格:¥82,800(税別)
まず一番に目を引くのが、肉厚なレシーバー。兄弟機のHK416よりもふた回りくらい大きく、存在感を際立たせています。
セレクターはアンビ(両面から操作可能)となっているため、左利きの人でも使いやすいのはGOOD。操作感はガッチリ、というより少々鈍い印象。使っていくうちにスムーズになると思いますが、買ったばかりでは咄嗟の切り替えが難しいかもしれません。
次世代電動ガンに実装されている残弾が切れた時のオートストップ機能もモチロン搭載。従来のM4は作動が不安定なようですが、これはバッチリ。
レシーバーが大きい分、手の小さい人はマガジンリリースボタンが遠く感じるかもしれません。筆者は手のサイズがアメリカンなためベスト。問題は押しやすいが故に、トリガーから指を離したとき誤って触ってしまうことがある点。これはボタンがHK416Dよりも低い位置にあるせいで、ゲーム中気づいたらマガジンが外れていたトラブルも……。トリガーに触っていない時のポジションをトリガーガードの下にするなど、癖づけておく必要がありますね。
ハンドガードまで続くトップレイル部分は、光学機器を搭載するためにピカティニー規格。フォルムも相まって大型のスコープを乗せたくなります。
チャージングハンドルはアンビ用となっているため、自分に合わせて左右入れ替えましょう。もちろんライブなので、エジェクションポートカバーの開放が可能。
エジェクションポートを開けると、HOPの調整ダイヤルがこんにちは。下に回すとHOPが強くなり、上に回すと弱くなります。リコイルショックのせいか、使っていくと微妙にHOPが弱まっていくので、ゲームの際は合間をみて調整してあげてたほうがいいでしょう。
グリップはシボ加工でザラついていて、滑りにくいです。フィンガーチャンネルのあるA2タイプですが、M4と違って楕円かつ斜めに角度が付いています。
モーターを内蔵しているため、ちょっと太いものの握り心地に問題ありません。各所で言われていることですが、磁力の強いサマリウムコバルトモーターを使っているため時計やスマホは近づけない方が無難。
ハンドガードの全長は約12インチ。HKらしいゴツゴツした4面レイルです。フォアグリップが欲しくなります。実銃がバトルライフルという位置付けなので、バイポッドを装着してもいいでしょう。ただし、ただでさえ重いエアガンなのでサバゲーでの使用を考えるなら個人的にはオススメしません。
アウターバレルは2ピース構造で、簡単に取り外せます。ハンドガード内部が干渉しないフルフローティングのため、剛性が不安でしょうけどご安心を。多少グラつきがあるものの、ストックを持ってフルスイングでバリケードをホームランしない限り壊れません。
アウターバレル長は16インチ(40.6401cm)。狭いところでの振り回しはコツ(後述)がいるサイズです。
左右対称に切り欠きのあるフラッシュハイダーも取り外しOK。好みでサプレッサーを付けてもいいでしょう。
5段階に長さを変えられるストックはM4などに装着できるクレーンストックより一回り大きく、既存品との互換性はありません。かなり大型で安定感がありますね。スリングスイベルが付いていてるものの、フロント周りには無いのでオプションパーツを購入しないとスリングは使えないと思っていいです。またワンポイントスリング用のスリングスイベルを取り付けるとストックが最短にならない弊害もあります。
バットプレートはゴム製で、滑り止め効果があり射撃態勢時の安定感を生みます。
中はバッテリースペース、そして大きなリコイルウェイトが内蔵。リコイルは微振動といった感じです。これは重量のせいでしょうね。激しい振動が欲しい人は他の次世代やガスブロをお買い求めください。
バッテリーは純正ならSOPMODタイプのみ使用できます。コネクタがないため、Lipoバッテリーを使うなら変換パーツが必要です。セミ中心で運用する場合は検討してください。なお、加工するとメーカー修理保証を受けられない点は了承の上で。
もともと固定式のフロントサイト・リアサイトが付いていますが、私は光学機器を載せるために外しています。HKデザインの見やすいサイトだから、これはこれで使いやすいんじゃないでしょうか。
付属のノーマルマガジンはダミーカートが見えるスルータイプ! これが悶絶するほどカッコイイです。しかし多弾数マガジンにするとBB弾が丸見えになるガッカリ仕様。装弾数600発は魅力ですが、ビジュアルを考えると……。弾上がりも悪くないから、すごく使いやすいんですけどね。
またマガジンサイズは同じ7.62mm弾のSCAR-Hよりも大きく、ほとんどのマガジンポーチに収納できません。LAYLAXかタスマニアンタイガーで専用ポーチが出ているので、複数携行する場合は必須。
※G&G製0.2gバイオ6mmBB弾使用
一回目 92.04m/s
二回目 91.13m/s
三回目 91.72m/s
四回目 91.51m/s
五回目 92.02m/s
平均 91.684m/s
写真や細かいデータがなく申し訳ないですが、シューティングレンジにて適正HOPで的を狙った際、40m先のマンターゲットまでは軽くHITしました。50m手前でバラつき始めるものの、交戦距離として考えれば十分すぎる性能です。それ以外についてはゲームでの体感をもとにして後述します。
まず驚くべきは集弾性。シューティングレンジでマンターゲットに当てられたのと同じように、30m付近の敵相手には軽々HITを取れます。もちろんフルオート乱射ではなく、セミで綺麗にスパッと! バリケードから半身を出しているだけの相手にも優位に交戦できました。
味方からの信頼も厚く
仲間「あそこの敵狙える?」
筆者「あー、はいはい」
パシュッ、ヒット〜
筆者「取ったよ」
仲間「!?」
という場面があり、軽く昇天。次世代電動ガン恐るべし。
レスポンスは、これまでの次世代電動ガンと一線を画します。サマリウムコバルトモーターによるキレのいいセミ射撃のおかげで、バリケード間を移動している敵にも速射でHITを取れました(Li-Poの恩恵もあります)。
ただトルク重視のモーターなので、サイクルは遅め。HK417の背景を考えれば十分ですが、ハイサイクル電動ガンなどを使っていた人は物足りないかもしれません。
50m先の敵を狙うとなるとカスタム必須。でもロングレンジでのスナイプを意識しないなら、まず問題ないでしょう。
CQBフィールドでの運用には少々コツがいります。
第一にバリケードへは絶対に張り付かないこと。バレルが長い分、バリケにぴったり付いてから構えるとムチャクチャ露出します。隠れて撃つ際はバリケから3歩ほど離れてください。
そしてサイドーアーム必携です。工夫すればある程度の狭さでも振り回せるものの、不利なのは間違いありません。場面に応じて、使い分けるのが吉です。
気になる重量ですが、構えてみると他の電動ガンと大差ないように感じます。重量バランスのおかげか、しっかりストックを肩付けできれば悩まされることはないでしょう。
とはいうものの、敵と同時にお互いの存在に気づいた時は不利。構えるまでのタイムラグは否めません。
そして終日使った最終ゲームでは腕がヘトヘト。移動中の敵と近距離で交戦する際、銃身が安定せず弾が明後日の方向へ飛んでしまい、やられてしまいました。その時スイッチ射撃していたとはいえ、考慮した上で筋力は必須かと思います。
参考までに、私の身長は180cmと少し大柄。そのせいか、これまで使ったエアガンの中で一番HK417がしっくりきました。また私は腕が長く、ハンドガードサイズがジャスト。若干コンプレックスだったのに、今では親に感謝しています。
小柄な人が似合わないというわけではありませんが、どうしても持て余してしまう場合はガンショップ「ファースト」で行なっている12インチ化カスタムをしてみては?
次世代電動ガンは総じて高性能なので、突出してHK417が優れているわけではありません。次世代にサマリウムコバルトモーターを載せ替えればセミのキレも遜色なくなります。むしろ重い、長いせいでアドバンテージは他機種のほうが……。
しかしその巨躯にはロマンが詰まっており、ずっしりとしたフォルムは男心をくすぐります。スナイパーにしてもアタッカーにしても不自然さがなく、バトルライフルに惚れた!という人なら買って損はありません。値段分の満足感は得られるはずです! 私は、このエアガンをもう手放せません。愛しすぎて入籍しそうです。
東京マルイ HK417 EARLY VARIANT 18歳以上次世代電動ガン
ヴィスコの「エアガンレビュー」は毎週火曜日連載!
次回は12月20日(火)「東京マルイ VSR-10 Gspec」
お楽しみに!
サバゲーに片想いしているフリーライター。マフィアスタイルでフィールドを巡りつつ、サバゲーの楽しさを全国の紳士淑女と良い子のみんなに伝えるため活動しています。好きなエアガンはCz75。サバゲー記事だけでなくスポーツ、映画、アプリ、音楽など多ジャンルのインタビュー・執筆を手がけています。
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