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ゲストはやしろあずき先生!! 地獄の中二病サバゲー「開闢(かいびゃく)の生存遊戯(サバイバルゲーム)」レポ
2019/03/4
marodaruma
すごいー! たーのしー!
2019/02/25
marodaruma
みなさんこんにちは。ファンタジーRPG「Skyrim」にドハマリして一万時間はゆうに超えるくらいプレイしまくり、20万円くらいかけて理想のSkyrimができるゲーミングパソコンを組み上げたこともあるマロダルマです。
今回は、和歌山にあるバトルランド1にて開催されたイベント“ゆるLARP”のレポをお届けします。
サバゲーフィールドなのにエアガンは全く登場せず、剣や斧、弓、更には魔法を使って戦うという異色のイベント! いったいどんなことが起こるのか!
最近「オーバーロード」や「幼女戦記」といった異世界転生物語にハマっている筆者マロダルマが取材してきました!
LARP(ラープ)とは「Live Action Role Playing」の頭文字をとったもので、ロールプレイングゲーム(RPG)の一種に分類されます。
RPGはミニチュアゲームから派生・発展してきた歴史を持ち、現在ではコンピューターゲームの一種という認識が強いですが、LARPはテーブルの上やゲーム機の中ではなく現実世界で行われる点が大きな特徴です。
一つの場所に大勢の人が集まり、ゲームマスター(GM)の説明するルールや世界観にのっとって自分の役割(Role ロール)を演じる(Play プレイ)ことがゲームの主旨。
イベント毎に違う世界観に従い、クエストを攻略して謎を解いたり、剣で、弓で、ときには魔法で戦ったり……
自らの肉体でRPGの世界観を満喫する臨場感たっぷりの遊び。それがLARPなのです。
全てのLARPがそうと言うわけではありませんが、戦闘の要素が盛り込まれたLARPイベントは多く、参加者が実際に白兵戦に身を投じることもあります。
生身の人間が直接戦う以上、安全性は強く重視されます。武器はスポンジ素材を使用した柔らかいものが推奨され、弓矢などの飛び道具の弾も同じく柔らかく安全なものである必要があります。
防具は金属製のものは少なく、革や布、樹脂素材を使ったものが良いとされるようですね。
LARPが盛んな欧米を中心に専用の武器防具が販売されており、日本国内にもLARP装備を専門に扱う通販ショップが複数あります。
通販ショップその1:https://conos.jp/products-category/larp/equipment-larp/
通販ショップその2:https://larp.co.jp/collections/weapons
自作の武器防具を使って参加する人も多くいますが、その場合もGMが定めた安全のための規約をしっかりとクリアしている必要があります。バリエーション豊かな自作装備を見られるのもLARPの魅力の一つと言えますね!
また、LARPは独自の世界観に従ってロールプレイをするゲームであるため、世界観に則ったドレスコードが設定され、それに従った衣装を着用することを求められる場合があります。とはいえその厳しさはイベントによって差があり、今回参加したゆるLARPのように縛りがゆるく、現代社会の服装で参加しても全く問題ないというイベントもあったり!
ゆるLARPの最大の特徴は、イベント名でこれでもかとアピールしている通り“ゆるい”ことです。
ドレスコードの縛りはきつくなく、ファンタジー「っぽければ」OK! というもの。市販のファンタジー作品のキャラのコスプレでもいいですし、自作の衣装でもいいですし、古着を組み合わせても良いですし、和服、エスニックファッション・スチームパンクファッションでも問題なし!
異世界ファンタジーの世界に飛ばされてきた! という設定を作っておけば、現代社会の私服でも全く問題はありません。
武器や防具も、安全規定やゲームルールにのっとっていればほぼ何でもあり!
NERFなどのスポンジ弾を発射する銃型おもちゃも使えるため、「射撃戦がしたいんじゃ!」というめんどくさい鉄砲オタクの人も参戦できます。ただし連射性などに制限はありますが!
剣や弓矢、魔法を使った白兵戦に重きがおかれ、イベント内容はほぼほぼ戦闘オンリー。自作武器や防具も持ち込み可能で、当日は自作装備をまとった参加者がたくさん見られました。
戦闘オンリーではありましたが安全面には強く注意が払われ、LARP初心者も多いことから、勝敗よりも「場の雰囲気を楽しむ」ことが重視された戦闘ルールになっていました。
※戦闘その他の基本ルールはこちらに解説があります(https://twitter.com/i/moments/977441582394654720)
頭に当たる危険性が高いため武器を縦に振ることは禁止・芯材が刺さる危険性があるため突き攻撃は禁止……といったように色々と制限があり、全力で相手を殴打したり掴みかかったりすることも禁止されていました。
初めにルールを聞いたときは制限が思っていたよりも多いように感じましたが、そのぶん痛みやケガを恐れずに遊べますし、参加者みんなが同じ制限の中で戦うため、剣術も武術もからっきしダメ……という僕のような初心者でもそこそこ戦えるのは嬉しかったですね!
ゆるLARP参加者の衣装・装備に求められているのは、大まかにまとめて次の3つ
1.相手にケガをさせない武器であること(当日はスタッフによる武器チェックもありました)
2.飛び道具の弾などから目を守るため、ゴーグルは必ず装着すること
3.ファンタジーっぽい格好であること。最近は現代社会から異世界へ転生するファンタジー作品もあることだし、TシャツジーパンでもOK!
先程も説明したとおりドレスコードはかなりゆるめのため、ほぼほぼ好きな格好で参加してよいと言えるでしょう(安全性には配慮する必要がありますし、白兵戦をする以上破損するリスクもありますが)
ルール的にはドレスコードゆるめとはいえ、実際の雰囲気はどうなのか気になるところ。
たとえルール上全く問題なくとも、日本人的のめんどくさい特性ゆえか、場の空気から浮いちゃう格好をするのはいやだなあ……と思う方も少なくないでしょう。
今回の参加者で言えば、写真のスタッフさんのようにがっつりファンタジーっぽい騎士の格好をした人もいれば、完全に私服の人、ある程度はファンタジーっぽいけどよくよく見れば市販の服をそれらしく組み合わせていた人……と様々。マジで自由だったので見た目に関してはほんとなんでもいいんじゃないでしょうか。
ちなみに、今回ゆるLARP(というかLARPというゲームそのものが)初体験の僕は「いったいどれくらいゆるくても許されるのか」という点を確かめるべく、自分の思う最高にゆるい衣装と武器で参戦しました。
それがこちら。
前日の夜マジで使ってたパジャマです。
朝起きたら異世界に飛ばされていた……という設定。異世界転生ものの主人公なら持っていそうな特殊能力も、最強の武器も、助けてくれるヒロインもいません。
あるのは愛用の枕のみ。参加規約に従っていつもサバゲーで使っているBOLLEのゴーグルは着用しましたが、あとはほぼ家で寝る時の格好そのままです。
また、「転移前日の夜に同人誌を読んでいた」という設定もあるので、とらの●なで買った同人誌を持ち込みました(https://ec.toranoana.jp/tora_r/ec/item/040030369509/)が、どんな本なのか興味を持った知り合いの参加者(女性)に見せると割とマジな感じに引かれました。
絶妙な「うわあ……」って感じの苦笑いを見た瞬間、生まれたことを若干後悔しましたね。
スタッフの方に取材の挨拶をした際「ちょっとふざけすぎたかもしれません……」と恐る恐る聞いてみると「そういうの全然ありですよ! いいですね!」というめちゃくちゃ優しい感想をいただきました。本当にありがとうございます。抱かれてもいいです。
さらに、武器チェック係のスタッフさんに枕(前日マジで使ってたやつ)を見せ、「これ武器として使ってもいいですか?」と聞いてみたところ「いいですよ」という回答! 若干「うわこいつめんどくさいの持ってきやがった」って顔をしてた気もしますが!
……というわけで、ゆるLARPはパジャマを着て枕を武器に参加も可能です。ちなみに実戦に際して有利な点はゴミほどもなく、オーソドックスな片手剣の戦闘力を10とするとパジャマと枕はマイナス一万くらい。
あと流石にパジャマはクソ目立ちますね! 色んな意味で!
この姿をTwitterに上げたところ、どうやらLARPを嗜む人たちの目に留まってしまったようで、ちょっとだけバズりました。
目覚めたら異世界転生していました。愛用の枕と共に。#ゆるLARP pic.twitter.com/ucHui6Bmcf
— マロダルマ (@marodaruma) 2019年2月11日
エゴサしてるとちょいちょい「こいつやべえな」という感じの感想が流れてくるぜ!
とりあえずゆるLARPのルール的にはOKですが、LARPイベント関係者には「あいつ頭おかしいぞ」という情報が出回っているかもしれません。
というわけで、「LARPに興味はあるけど、かっこいい鎧も剣も持ってないし、どうせ俺なんかが行ったって浮いちゃうでしょ?」なんて躊躇していたそこの貴方! どんな格好だろうがパジャマと枕で戦おうとしたヤツよりはマシなんで全然大丈夫です!! たぶん!!
ゆるLARPでは、参加者は「クラス」と呼ばれる4つの戦闘スタイルを自由に選択できます。
※マジックユーザーらしきプレイヤーの写真がないのでここだけ写真なしです! ごめんなさい!
どのスタイルにも有利不利があり、お互い連携しあって戦うと非常に有利な点は、サバゲーに通じるところがありますね。
ゆるLARPの魔法の発動条件は「自分で考えた詠唱呪文(文字数に規定あり)を唱えたあと、ゴム製のカラーボールを相手に向かって投げつけろ! ただし全力投球はすんなよ!」というもの。
詠唱が更に長い“大魔法”もあり、大魔法発動の際はバイオBB弾を大量にばらまくことができます。カラーボールより広範囲の敵を狙え、サバゲー同様BB弾にかすりでもすればアウトなので超強力でしたね!
詠唱呪文は英語でも日本語でもなんでもいいですし、一定以上の長さの音楽を奏でることでも発動できます。上の写真のようにトランペットの音を詠唱の代わりにしてもいいのだ!
でも遠くから正●丸のテーマ(どうやら回復呪文の詠唱だったらしい)が流れてくるのは流石に面白すぎてゲームに集中できねえ!
希望者には武器の貸出も行われていました。
やられたかどうかの判断はプレイヤーの自己申告であったりと、ルール設定はサバゲーに近く、会場がサバゲーフィールドであることも相まってサバゲーマーにはとっつきやすいと感じました。
目の保護にはサンセイ、BOLLE、トラスコなど、サバゲーマー御用達のゴーグルを使用している人が多かったですね。強度があり信頼性は高いですが、欲を言えばもっとファンタジーっぽいゴーグルがあればより没入感が高くなるだろうな、と思いました。強度もあって見た目もLARPに似合うマスクはないものか!
また、LARPはロールプレイングゲームの一種なので、あちこちで自分の脳内設定に沿ったロールプレイをしている参加者もちらほら。
僕はパジャマと枕しかない一般人なので、
「俺は元の世界に生きて帰るんじゃ!!!!!!! 予約したグリッドマンのフィギュアのために!!!!!!!」
と叫びながら枕を振り回していました。すぐにやられてしまい、現代への帰還は叶いませんでしたが……
こうしたロールプレイ、初めは少し恥ずかしさもありますが、それをかなぐり捨てて演技にのめり込めるようになると楽しさは倍増します。いっそ思い切ってなりきった方がいい味出せますね!
LARP向けの武器・防具・その他ファンタジーグッズを販売するブースも出展されていました。
LARP用武器防具ショップ「LARP Gear」のブースには多種多様な武器防具がずらり!
武器類はどれも柔らかい樹脂製ですが、表面のラテックスコーティングが美しく、造形もかなりリアルでした。
リアルさが半端ないですし、LARPプレイヤーでない人もコレクションとして持ってていいんじゃないかな?
keystone工房(@mudukashiina002)のブースでは、「弾弓」と呼ばれる武器を展示していました。
「弾弓」とは、有史以前から日本、中国、東南アジア各地で使用された痕跡が見つかっている古い武器で、矢ではなく石ころなどの弾丸を弦で投射することが特徴です。
狩猟や遊戯用として使われていたらしく、正倉院の宝物にも「墨絵弾弓(すみえのだんきゅう)と呼ばれる遊戯具の弓が保存されています(http://shosoin.kunaicho.go.jp/ja-JP/Treasure?id=0000012213)
ゆるLARPでは遠距離用飛び道具として使用可能で、写真のスポンジ弾を弾丸として使うルールでした。
安全にアーチャープレイができ、スポンジ弾だけでなくBB弾を撃ち出すことも可能な点からサバゲーマーにも人気。じわじわとユーザーを増やしているアイテムです。
造形工房QunQun(キュンキュン)では「サンペルカ」と呼ばれるポリウレタンフォームを使用した武器防具類を販売。
軽くて安価、かつリアリティも高い商品が多く取り扱われていました。
これだけのクオリティのものが3,500円~5,000円って、だいぶ破格じゃね!?
荷物に余裕さえあれば買って帰ってましたね……
冒険者が食べていそうなウサギ鍋! この日は気温も低かったので、こうしたご飯はとてもありがたいですね!
「萬屋 獣兵衛」というブースには革細工を中心としたファンタジーアイテムがたくさん置いてあり、どれも雰囲気がよくかつ実用性のあるものばかり。
これは何なのか聞いてみると、工業用のバルブを素材にしたサイコロなのだとか。よく見ると中央のナット部分にさいの目が刻まれており、転がすことでサイコロとして使えるようになっています。
店主のJim氏いわく「お客さんにこのサイコロ振ってもらって、出た目×500円で販売じゃ!」という狂気の販売形態。最悪の場合500円でもってけドロボー! しないといけなくなるけど大丈夫?
ちなみにいくらで売れたかというと、こうなりました↓
ウン…ウン……(・ᾥ・)ウン pic.twitter.com/1xpJxIKHQq
— Jim (@JamesGodfield) 2019年2月13日
……うん、ご愁傷様です……
大阪の剣術&抜刀術道場「浅花倶楽部」(@mumeinokatana)のブースは地面にブルーシートを敷くという露天商スタイル。売られている革は本物のカンガルーの革だそうで、サイズもあるためそのままマントっぽく身にまとうこともできます。
毛むくじゃらの物体があったので「これなんですか?」と聞いてみると「スリッパ!」と言われた一品。
す……スリッパ!? “アナグマ”って書いてあるけど、アナグマの毛皮スリッパ!?
モフみを求める方にはぴったり……かも。
浅花倶楽部さんでは関西でこうしたアイテムをときたまフリーマーケットで頒布する活動もしているそうなので、興味のある方は一度行ってみては?
棍さばきが死ぬほどかっこよかったスタッフさん。こうした長柄武器は見た目のインパクトが強く、いかにも取り回しづらそうですが、それを難なく扱って見せる様は渋かっこいいの一言です! こういうスタイルで戦ってみたい……
ガスマスクシスターという、フェチ具合が僕のツボにスコーンとハマった装備の方。
無機質で凶悪さも感じるガスマスクと、聖職者の象徴であるシスター服の組み合わせがなんとも背徳的です。すき!
仮面ライダー対エビ怪人
ファンタジー要素どこいった! って感じですが、こういうのもゆるLARPではあり!
戦うメイドさんは王道ですね! メイドさんはどんな武器持っても似合います!
躍動感が好きなので載せます。
参加する前までは、白兵戦主体のゲームスタイルや、「ロールプレイ」という未体験の遊び方への戸惑いがありましたが、とてもおおらかで“ゆるい”ルールのおかげで気楽に楽しむことができました。
ファンタジーガチ勢も、そうじゃない人も、コスプレイヤーもサバゲーマーもみんな一緒になって、同じ世界観の元で交流したり戦ったりすることはとても刺激的でしたし、今まで銃ばかりコレクションしていたのが今度は剣や斧、鎧兜にも興味が出始めたり……。
とりあえず、運営の方には絶対頭のおかしいやつだと思われているので、次はパジャマ以外のまともなLARP装備も考えておくことにします。
ゆるLARP主催サークル「ヴァルホル」(@valholllarp)関係者様一同
サバゲーフィールド「バトルランド1」(http://bl.ord.cc/)スタッフ様一同
ブース出展者様一同
撮影に強力してくださった参加者様
ありがとうございました!
学生時代、FPSゲームをきっかけにミリタリーに興味を持ち、サバイバルゲームの世界にはまりだす。
エアガンの内部・外装カスタム、装備品収集など順調にサバゲ道をエンジョイ中。
自作PC、電子工作・プログラミングにも若干の知識あり。
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