- コラム
【エアガンカスタムのイロハ】電動ガンの電気系統に関するキホン① スイッチ篇
2019/02/19
Sassow
すごいー! たーのしー!
2019/03/12
Sassow
Sassowです。
みんな大好き電動ガン、その動作の発端である電気系統のお話を「エアガンカスタムのイロハ」として連載させていただいております。
内容はキホンの部分でして、これを基に色々なカスタムに応用して楽しいサバゲーライフ、カスタムライフをお過ごしいただければ幸いです。
4回目の今回はまたもスイッチ関連のお話。電気系統のネタなのにまだスイッチから離れられません。しかし今回のネタは「FCU (Fire Control Unit)」。昨今の電動ガン界隈では最も新しいスイッチのお話。
しかし実はワタシ自身まだ取り入れたことのないパーツですので、若干概要的なお話にはなりますがご紹介してみます。
前回記事:【エアガンカスタムのイロハ】電動ガンの電気系統に関するキホン③ FET篇
第1回目でも触れておりますが改めておさらい。
関連記事:【エアガンカスタムのイロハ】電動ガンの電気系統に関するキホン① スイッチ篇
FCU (Fire Control Unit)とは日本語では電子制御ユニットと呼ばれるもので、めちゃくちゃ噛み砕いて言うならば「電動ガン内部の制御を電気的に行うためのスイッチ」というところでしょうか。
出典:G.A.W.
従来の電動ガンのスイッチでは内部の電気回路を物理的に接続・遮断することで動作のオン・オフを切り替えており、これによりメカボックスの動作=弾の発射を行ったり止めたりしていました。
他方、FCU搭載の電気回路は物理的には繋がっていて、回路への電流を流すかどうか=メカボックスの動作をFCUでコントロールしていることがまず最大の違い。
ただしこの特徴は前回触れたFET搭載の回路と同じ。というのもFCUにはFETが搭載されていて回路の接続・遮断はFETを通して行われます。
FCUは回路の接続・遮断を更に細かくコントロールし、メカボックス内部の動作を電気的に制御して設定に応じて様々な機能を付加してくれます。
FCUは各メーカーから様々に販売されており、それぞれに様々な仕様がありますが主に搭載されている機能はこんな感じ。
弾を発射した際にピストンをメカボックス後方で待機させる機能。通常の電動ガンの動作であれば、弾を撃ち終わったあとのピストン位置は一定ではなく、最も前進した位置で停止することもあります。そして次の弾を撃つときにはまたピストンを後方まで引いてリリースする、という動作が必要です。
しかし、プリコック機能でピストン位置を調整することで既にピストンは発射直前の状態に待機させておけるので、トリガーを引いてから弾が出るまでの時間が短くなり、結果としてトリガーレスポンスが向上します。
プリコック機能は非常に便利ですが、使用しないときでもピストン位置を後方に待機させていてはスプリングを常に圧縮している状態になるのでスプリングの劣化やギア負担が懸念されます。
ピストン解放機能は電動ガンを使用しないとき、ピストンを前進させておき最もメカボックスの負担のない状態にできる機能です。
通常、電動ガンでは弾を発射した場合には惰性でモーターが少しだけ回ります(オーバーラン)。例えばセミオート連射を考えてもらうとわかりやすいのですが、1発撃ってモーターが回り終わるまでに少し時間がかかり、そのあとで次の弾が撃てるということで多少のラグが発生しています。
モーターブレーキ機能はこのモーターのオーバーランに対し、逆回転の電流を流すことで強制的にブレーキを停止し次の動作をより早くする機能。これによりトリガーレスポンスが上がります。
どちらも基本的にはフルオートの調整をする機能。サイクル設定は文字通りサイクルを調整できる機能で具体的には発射サイクルを下げることが可能。バースト設定は1回トリガーを引いて設定弾数だけ発射するようにする機能で、例えば1回トリガーを引いて3発のみ発射という3点バースト状態を設定することが可能。
他にも製品にもよりますが「バッテリー電圧監視」「モーター強制停止」「電圧管理」などの安全対策機能や、各設定をスマートフォンの専用アプリで行えるものなどが発売されております。
このようにFCUのメリットはプリコックやモーターブレーキなどによるトリガーレスポンスの向上につながります。
それに併せて安全面を担保する機能を付けているというものが多いようです。
サイクルがコントロール出来たり、バースト仕様に出来たりとノーマルスイッチに比べてできることが色々多くって近未来感がスゴい。
ここまで紹介して「FCUすげぇ!!」というのは誰もが思うところかと思いますが、デメリットもございます。
まずはお値段。非常に高価。
FCUは国内外メーカーから発売されており種類も徐々に増えてはきましたが、それでも概ね20,000~40,000円あたりの価格設定。電動ガン1本が手に入ってしまう金額がスイッチだけにかかります。
ワタシが躊躇する最大のポイントはここ。昨年秋に第二子が生まれましたのでFCUよりもチャイルドシートが優先されます。
ただしモノは非常に小さくパッと見数万円に見えませんので、ご家族に「あー……これ3,000円なんだよね」で通用する可能性もあるかもしれません。がんばりましょう。
次にやや取扱難度が高めであること。
説明書やはんだ作業などが出来るのであれば取付けは可能だと思いますが、FETやバッテリー知識、取付け時のカットオフレバーや他のパーツとの調整などが必要なためカスタム難度は高め。
トラブル時にもそれ相応の知識がないとお高いFCUを無駄にしてしまう可能性も。
と、手に入れるかどうか非常に迷うFCUですが、やっぱり一度は試してみたいと思っております。特に今手元にあるお気に入りの電動ガンにいつかは載せてみたいという夢がございますので、色々知識収集や商品選定など妄想中。それくらい昨今のFCUの注目度の高さとレスポンス向上時の圧倒的感覚はスゴいと聞きます。諦められません。
一番の関門は嫁への説明です。通販→コンビニ受取→元々持ってたよ? →1,500円だよ? 電卓の基盤みたいなものよ? が今のところ有力。
最近ではFCU標準搭載の電動ガンも増えてきました。
国産のノーマル電動ガンと比べると多少高くはなりますが、海外製では30,000~40,000円のものもあるようです。カスタムパーツとして売られているFCUより機能が少なかったりはしますが、まずはこちらを選んでその性能がどれほどかを確かめてからお手元の電動ガンにFCUを載せてみるのも手かもしれません。
プロフィール:初サバゲー以降、どっぷりコースの九州在住サバゲーマー。エアガンや装備のカスタム、動画投稿、サバゲー関連ブログにて「楽しさ」「独自性」「サバゲーはみんなでヤるもんだ」を追求中。
ブログ「今夜、あの娘を撃ち抜くために。 by Sassow」やってます。
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