【エアガンカスタムのイロハ】電動ガンの電気系統に関するキホン③ FET篇

Sassowです。

さて、電気系統に関するキホンと題して色々まとめておりますが、エアガンカスタムの実作業のお話というよりカスタムを行う前の基礎知識という内容になっております。知ってても知らなくてもカスタム作業にはあまり影響しないかもしれません。

ですが、カスタム時や使用時のトラブルの原因推察には役立つはずです。多分。
前回は一般的なスイッチのトラブルであるスイッチ焼けについて解説しただけですけども、今回は話を少し変えてFETついて少し詳しくご紹介したいと思います。実作業のお話ではないのでゴメンなさい。
昨今よく聞くFET、気になっているけどイマイチよく分からないという方は是非ワタシと一緒にお勉強しましょう。

前回記事：【エアガンカスタムのイロハ】電動ガンの電気系統に関するキホン② スイッチ焼け篇

FETって何？

電動ガンへの興味レベルが深くなってくるとFETというキーワードが徐々に気になり始めるのではないかと思います。最近の新製品のスペックにもよく「FET搭載！」とか書かれてたりしますし、電動ガンのカスタムでも見聞きする機会も多いFET。果たしてそれってなんなのか、という解説を文系出身のワタシが専門用語を避けつつご紹介します。まぁ正直専門用語がよくわからないんですけども。

FETは「電界効果トランジスタ」の略。と言われても正直謎なワタシ。これ自体の用途は電動ガンに限らない……というより様々なところで普遍的に使われているものを電動ガンに転用した、というのが正しい解釈の様子。実際FETは回路を必要とする電子機器には当たり前のように使われているんだそう。簡単なところでは電卓とかにも載っているみたいです。

で、何をするものなのかというと……調べると色々詳しく書かれているんですが、ワタシ流解釈で説明すると「繋がれている回路の電流制御」。これを電動ガンで考えると「メカボックスの回路のスイッチのオン・オフの電子制御」と言い換えてしまいます。言い換えてしまいましたのでご了承ください。
 

電動ガンでのFET回路の動作

前回お話しました通り、電動ガンの一般的なスイッチは回路のオン・オフの役目を担ってます。遮断された回路を物理的に繋げるのがスイッチです。

対してFETを搭載する回路ではスイッチのオン・オフに関わらず物理的に回路が繋がっています。この回路でのスイッチの役目は回路を物理的に繋ぐ役目ではなく、信号線を通じてFETに回路に電流を流しなさいというきっかけを伝える役目になります。

回路だけ見ればFET回路は繋がっているので常に電流が流れる状態で、つまりBB弾撃ちっぱなし状態。ですがスイッチのオンが信号線を通じてFETに伝わると回路を開き、オフになったのを信号線で感知するとFETが回路を遮断してコントロールする、という仕組みです。

この仕組みは皆様の近所にも良く見られるダムを想像してみると分かりやすいかもしれません。ダムの関門がFET、関門制御をするボタンがスイッチ、水が電流として考えてみてください。考えにくい場合は近所のダムを見学してみてください。ダムです、どこにでもある、あなたの街のダムです。

FET回路のメリット

電動ガンにわざわざFET回路を搭載するメリットで一番のものはスイッチ焼けの防止。一番というかほぼコレが理由です。

通常のスイッチは回路接続時にスパークが起こるほどの負荷がかかりますが、FET回路のスイッチは信号線を通じて微弱な電流を送るだけなので大きな電流を流す必要がなく、負荷も大幅に少なくなります。そのためスイッチにスパークが起こらずスイッチ焼けがほぼ起こらないんです。
スイッチ焼けが起こらないということは、経年をある程度気にせず継続使用出来るということで、多少メンテナンスをサボった状態でもサバゲー中に通電しなくなる可能性はほぼゼロに。
使うエアガンのことを心配している状態ではサバゲープレイ自体をしっかり楽しむことはできませんよね。FETはスイッチの保護とそれによる電動ガンへの安心を担保してくれると言えるでしょう。
 

FET回路のデメリット

FET本体は比較的熱に弱く、はんだを使った取付け作業時や極端な連続使用によってFET本体の熱が上がってしまうと壊れてしまいます。

FETが壊れると回路のコントロールが取れなくなります。FET回路は物理的に繋がっているので常にオン状態、つまり電動ガンにおいては撃ちっぱなし状態という結構怖い現象が起きてしまい、そうなるとバッテリーを外さない限り止まりません。

サバゲーフィールドのセーフティなんかでこの状態になったら……もはやちょっとしたテロ。事故になりかねません。FET搭載は電動ガンにとって大きなメリットにはなりますが、扱いを注意しないとかなり危険な点は十分承知しておくべきです。

またその際の対処として、FETが暴走したら銃口を人のいないところに向けて即マガジンを外し、速やかにバッテリーを外すこともしっかり覚えておく必要があります。

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