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2019/03/3

Gunfire

ナチス・ドイツが生んだ暗号器「エニグマ」!暗号の決め手は3つのローター!

今回紹介するのはナチス・ドイツが開発した暗号器について。

第二次世界大戦当時、最高の技術力を持っていたといわれているナチス・ドイツは戦車や戦闘機など様々な発明品を開発しています。

そしてその中でも特に有名なのがローター式暗号器である「エニグマ(Enigma)」。

見た目は旧式のタイプライターのような風貌をしているエニグマは、誰でも簡単に使える上に解読は非常に困難という画期的な暗号器でした。

そこで今回はエニグマの歴史や仕組みについてご紹介していきたいと思います。







■ナチス・ドイツが開発したエニグマ

EnigmaMachineLabeled.jpg
By Karsten Sperling, http://spiff.de/photo投稿者自身による作品 – Derivative of author/uploader’s own work – このファイルの派生元: EnigmaMachine.jpg, パブリック・ドメイン, Link

このエニグマは1918年にドイツの発明家である「アルトゥール・シェルビウス」によって発明されました。

見た目は冒頭でも触れましたがタイプライターのような風貌をしており、使用者が文字を入力すると、正面のランプボード上で暗号化され置き換えられた文字が点灯し、この点灯する文字を書き留めていけば暗号文の完成です。

ちなみに解読する場合は暗号化したときと同じ手順をたどれば元の文章に戻すことができます。

そしてこのエニグマは1925年に軍隊で採用されて以降、強固な暗号化が評価され約3万台もの数が使用されており、ナチス・ドイツは敵国に情報を漏らすこと無く無線で連絡を取り合うことが可能となったのです。

■エニグマの中身はどうなっているの?

次にエニグマの中身や暗号化の方法についてですが、エニグマの内部には全部で3つのローターが組み込まれており、入力を受け付けると異なる文字を出力する仕組みになっています。

エニグマの内部構造はこんな感じ。

そしてエニグマの優れたところは文字を出力するローターが入力を受け付ける毎に回転するという点。

エニグマは1文字でも入力を受け付けるとローターが回転するため、同じ文字を続けて入力してもそれぞれ別々の文字が出力されるという特徴があるのです。

またローターによって回転数が異なっており、1番目のローターが26回転すると2番目のローターが1目盛り分回転し、2番目のローターが26目盛り分回転すると、3番目のローターが1目盛り分回転するという仕組みになっています。

つまり、この時点で約17500回通りの暗号パターンを持っていることになります。

さらに後期に登場したエニグマには内部の文字を組み替えることのできるプラグコードが実装されており、最終的には159×(10の18乗)という気の遠くなるような暗号パターンを生み出しています。

■エニグマを再現したシミュレーターも公開中

当時は非常に画期的な暗号機でしたが、仕組みが解明されコンピューターが発達した現代では簡単なプログラムを組む事ができれば誰でも再現が可能となっています。

また、ネット上ではエニグマの仕組みを使って暗号を生成できる「Enigma Simulation」というシミュレーターが公開されています。

上記のサイトは残念ながらスマートフォンには対応していませんが、暗号化するだけであれば、コチラのサイトでも簡単に暗号することができます。
http://anti.rosx.net/etc/tools/enc_enigma.php

友達同士で暗号文のやり取りをしてみるとも面白いかもしれませんね。

■まとめ

当時は解読不可能とまで評価されたエニグマ。

ナチス・ドイツはエニグマを開発して以降、終戦までエニグマを使用し続けましたが、時代が進むにつれて「マリヤン・レイフェスキ」や「アラン・チューリング」といった天才たちに解読されてしまいます。

一方でナチス・ドイツはプラグボードの開発を進めるなど、水面下ではこういった天才達による目に見えない戦いも起きています。

戦争では兵士や兵器にばかり目が行きがちですが、こういったところに注目してみると意外な発見もあったりして面白いですよ。







Gunfire

元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。
それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。

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