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2018/12/26

Sassow

【エアガンカスタムのイロハ】初速調整の基本的で一般的なお話③ グリスアップ&気密の確保篇

Sassowです。

さて、引き続き今回も「エアガンカスタムのイロハ」と題しまして、初速調整に関する基本的で一般的なお話をさせていただきます。

前回までの内容では未だにカスタムについて触れずゴメンなさい。今回はグリスアップ&気密の確保篇ということでいよいよカスタムです。

前回記事:【エアガンカスタムのイロハ】初速調整の基本的で一般的なお話② 分解&洗浄篇

特に初心者の方であれば「エアガンカスタム!!」と聞くとパーツを変えて性能を上げるというイメージが強いと思われます。実際にパーツを変えて初速を出すというのはそんなに難しいことではございません。
ですが、カスタムはコストを掛けて色々パーツを入れ替えることが全てではないんです。

最終的にパーツを変えることがあったとしても、まずは手元のエアガンの現状のパーツで最大限どこまで引き出せるかを確認していくことがオススメです。

その理由はお財布にもエアガンにも無理なく目標の性能を達成させるため。強力なパーツを導入してエアガンを無理に動かすのはゆくゆく故障にも繋がりますし、無駄なパーツを取り揃えることは大変ですもの。

現状を把握してそこから目標初速に向かってどのパーツを選択するのか……というのがワタシが考える最もベターなカスタム方法だと思います。







用途に応じたグリスでグリスアップ

前回は分解までのお話でしたので今回まずはグリスを塗り直すことから。いわゆるグリスアップです。
一般的なグリスアップというと車両メンテナンスにおける潤滑油を塗り直すことを指しますが、エアガンにおいては潤滑油だけでなくエア漏れを防ぐためにもグリスを塗ります。

エアガンの内部のグリスアップに使うグリスは4種類で済むとワタシは考えてます。今回も電動ガンを例にお話を進めますが、電動ガンのグリスアップで必要なのはギア用高粘度グリスシリコングリスシリコンスプレー接点グリスの4種類。

【エアガンカスタムのイロハ】初速調整の基本的で一般的なお話③ グリスアップ&気密の確保篇
ガレージ・ゼロ シリコーンスプレー 420ml[GZSS03]×4本 (シリコンスプレー/潤滑/艶出/離型/すべり剤) GSE497
SUPER ZOIL RUBBER GREASE/スーパーゾイル ラバーグリース 100g
【タミヤ】タミヤメイクアップ材 タミヤ 接点グリス
東京マルイ シリコングリス&高粘度特殊グリスセット

ワタシはいっぱい持っていてそれぞれ微妙な違いで塗り分けなんかを行って上級者ぶってますが1種類1つあれば問題ナシ。それでの性能差はそんなに(もしくは全く)ないと思います。このグリス類を用途に応じた箇所に塗ればOK。

メカボックス内部でそれぞれどこにどのグリスを塗るかはこちらのお写真にて御覧ください。

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ギアグリスは各ギア歯、接点グリスはスイッチ部分の接点端子。これは非常にわかりやすいと思います。一方シリコングリスはギア軸、軸受、シリンダー内部、ピストンレールなど可動する部分の潤滑油としての他、ピストンヘッドOリングやシリンダーヘッドOリングなど空気の漏れを防ぐゴム部分でも使用します。

チャンバー部分においてはインナーバレルのチャンバーパッキン(HOPパッキン)を差し込む部分にシリコングリスを塗り、バレル内部にシリコンスプレーを噴いてそのあとクリーニングロッドを使って拭き取ることをオススメします。

グリスアップのちょっとしたコツで気密の確保

さて、ここからは基礎知識というよりワタシの実施している個人的なグリスアップのコツ。どうせ塗るならちゃんと塗って気密の確保(=空気漏れ防止)をしておきましょう。
前述の通り、現状のパーツで初速を上げるためには各パーツの動作時の細かな空気漏れを防ぐことは必須。これが初速においては最大限の性能を引き出すという意味です。

空気漏れが起きやすい部分はパーツが交わるところ。具体的にはシリンダーとピストンヘッドシリンダーとシリンダーヘッドインナーバレルとチャンバーパッキンといった箇所です。

まずシリンダー内部。ここには指でシリコングリスを取り、内部に満遍なく塗り拡げるようにします。イメージ的には皮膚薬より厚塗り、0.5mm程度表面に乗せる感じ。

【エアガンカスタムのイロハ】初速調整の基本的で一般的なお話③ グリスアップ&気密の確保篇
またグリスの種類は程よい粘度と程よい滑らかさをもったシリコングリスが良いと思います。具体的には東京マルイ純正シリコングリスやXabierイエローグリスあたりが個人的なオススメ。尚、シリンダー内部とシリンダーヘッド、ピストンヘッドのOリングのグリスは必ず同じものを使うようにします。

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シリンダー、シリンダーヘッド、ピストンヘッドにグリス塗布が終わったらタペットプレートとノズルを取り付け、ノズルを指の腹で抑えてピストンとシリンダーのエアロス確認も行いましょう。

気密がしっかり確保出来ているとグッと空気圧で押されてピストンがシリンダー内部に進まなくなります。しっかり力を入れてピストンを押しても押し戻される感覚があれば気密の確保はできていることになります。

次にインナーバレル。チャンバーパッキンのズレを防止する溝がありますが、ここから空気漏れが起きる可能性は高くなりますので溝を埋めるようにシリコングリスを塗ります

【エアガンカスタムのイロハ】初速調整の基本的で一般的なお話③ グリスアップ&気密の確保篇
またインナーバレルとチャンバーパッキンの隙間をなくすようにインナーバレル全体に塗りつつも、BB弾と触れる部分には塗らないようにしておきます。 

それでも気密の確保が出来ないならシールテープ

例えば先程のピストンを押してのエアロス確認のとき、シリンダーとシリンダーヘッドの隙間からシューっと空気漏れの音が聞こえてきた場合にはシリンダーヘッドにあるOリングとシリンダーとが合っていないと思われます。
そんなときはシリンダーヘッドのOリングまたはシリンダーとシリンダーヘッドのつなぎ目の部分にシールテープを巻いてエアロス対策を行いましょう。

【エアガンカスタムのイロハ】初速調整の基本的で一般的なお話③ グリスアップ&気密の確保篇
カクダイシールテープ 797-021 797-021

シールテープとは水道管や蛇口の水漏れを防止するテープでホームセンターの水回りコーナーなどで売っています。かなり長く使えるのでエアガンカスタムをするなら持ってても損しません。

シールテープは基本的に1周。それ以上巻いたら動作中に取れてしまう可能性が高くなりますし、1周以上巻く必要があるのであればパーツの交換を検討する方が吉。

このシールテープによる気密の確保はチャンバーパッキンとインナーバレルにも使えます。こちらはエアロス確認がし辛いのでチャンバーとのクリアランスが取れるのであれば巻いておくと良いと思います。

【エアガンカスタムのイロハ】初速調整の基本的で一般的なお話③ グリスアップ&気密の確保篇
こちらも1周が基本。それ以上巻くと恐らくチャンバーに取り付けできないと思います。

ちなみにワタシの場合、シリンダーとシリンダーヘッド、チャンバーパッキンとインナーバレルへのシールテープは電動ハンドガンの場合毎回やってます。

奥が深いノーマルパーツでのグリスアップ

今回は初速調整を行うことに関してだけのお話なので、グリスアップ全体のお話はまたいずれ。電動ガンではギアや他のパーツなど細かなところでわずかながらグリスの影響が出てきて、トータルでは性能も安全性も全然変わってきますので単純ながら奥が深いんです。

今回ご紹介した内容も基本的で一般的なお話なので、多くのエアガンカスタムを行っている方々には良く知られた内容だと思います。
しかし、各々でグリスの量や種類が違ってるので同じ作業で必ずしも同じ性能を引き出せるとは限りません。もしかすると初めての場合は逆に性能が下がる可能性だって十分あります。

何度も作業を繰り返すことで自分の中でのルールが作られていって、ちょっとした工夫が生まれていって、エアガンカスタムレベルが向上していくのは間違いございません。

是非今回の内容で何か「これは!!」と思う部分があれば取り入れてみて、カスタムレベルアップにお役立てくださいませ。

あれ、今回はなんだか真面目なまま文章が終わってしまいました。

エアガンカスタムのイロハシリーズはこちらから







Sassow

プロフィール:初サバゲー以降、どっぷりコースの九州在住サバゲーマー。エアガンや装備のカスタム、動画投稿、サバゲー関連ブログにて「楽しさ」「独自性」「サバゲーはみんなでヤるもんだ」を追求中。
ブログ「今夜、あの娘を撃ち抜くために。 by Sassow」やってます。

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