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2018/12/4

Gunfire

一瞬で人を担ぎ上げられる「レンジャーロール」!災害時には役に立つカモ……?

よく戦争映画やアクション映画などで“負傷した味方を肩に担ぎ上げて救助する”というシーンを誰もが一度は見た事があると思います。

実はあの担ぎ方には「ファイヤーマンズキャリー」という正式な名称がついており、人を比較的楽に運べる上、片手は自由に使えるという非常に効率的な担ぎ方だったりします。

ただ、救助対象者が自分より大きい人物だった場合、肩の上に持ち上げること自体が困難な場合もあったりします。

そんな時に活躍するのが特殊部隊で使われている「レンジャーロール」と呼ばれている担ぎ上げる方法。

この方法を使えば誰でも簡単に、それも瞬時に人を担ぐことができるのです。

今回はそんなファイヤーマンズキャリーやレンジャーロールについてご紹介していきたいと思います。







■負傷者の搬送方法「ファイヤーマンズキャリー」

まずは基本となるファイヤーマンズキャリーという担ぎ方。

ファイヤーマンズキャリーとは名前の通り、火災現場などで消防士が怪我人を救出する時に使用されていた事からこの名前が付きました。

ちなみに日本では“消防夫搬送”という名称で実際に消防隊や自衛隊で使用されています。

そして、この担ぎ方の特徴は冒頭でも少し触れましたが「意識不明の人を一人で運べる」という点と「片手が自由になる」という点。

担ぎ方としてはうつ伏せにした負傷者を抱き上げて、負傷者の腋の下に首を差し入れた後、肩の上に担ぎ上げるという方法が一般的です。

Firemans carry.jpg
By U.S. Navy – Taken from the U.S. Navy Medical Training Manual 14295 titled “Hospital Corpsman Revised Edition”., パブリック・ドメイン, Link

■遠心力を利用して瞬時に担げる「レンジャーロール」

そして次は今回の話のメインであるレンジャーロールと呼ばれる搬送方法について。

ファイヤーマンズキャリーは非常に効率的な運搬方法ですが、負傷者が自分よりはるかに大きい人物だった場合、担ぎ上げること自体が困難なケースがあります。

そんな時に活躍するのが「レンジャーロール」。

レンジャーロールは倒れている負傷者の足を小脇にかかえ、前転するだけで簡単にファイヤーマンズキャリーの姿勢に移行する事ができるのです。

とはいっても文章では中々伝わりづらいと思いますので、まずは有名なレンジャーロールの動画をご覧いただきたいと思います。

この動画の中でも一番分かりやすいのが5:00頃。
出典:Wil Willis(YouTube)

救助対象者の足を小脇に抱えて



出典:Wil Willis(YouTube)

負傷者の上で前転し、遠心力の力を借りると
出典:Wil Willis(YouTube)

出典:Wil Willis(YouTube)

誰にも手を借りず、かつ素早く担ぎ上げることができるのです。

慣れるまで少々コツがいりますが、そこまで難しくはなさそうですね。

余談ですが、海外ドラマ「パニッシャー」でレンジャーロールを使って人を担ぎ上げ、さらには盾にするというシーンもあったりします。

正しい使い方ではありませんが、アクションとしては非常にカッコイイですね。

■意識があれば○○○を掴ませればオッケー……?

上記で紹介した動画では、6分経過したあたりでレンジャーロールの解説は終了しています。

実はその後にNavy SEALs隊員による「意識があった場合の運搬方法」が紹介されています。

そのシーンがコチラ。
出典:Wil Willis(YouTube)

一見、ギャグに見えるこのシーン。

まるで負傷者役の男性が救助者役の男性の大切な所を掴んでいるように見えますね……。

しかし、この方法は実際にSEALsで使われている方法で、負傷者役の人が掴んでいるのは実は救助者役のベルト

負傷者役が自らベルトを掴む事で救助者役の人にあまり負荷をかけず、かつ救助者役の人は両手がフリーになるというメリットがあります。

理論上は確かに効率的な運搬方法なのかもしれませんが、見た目は少し残念な感じですね……。

■まとめ

いかがでしたか。

最近日本の日本は自然災害も多く、もしかすると今回紹介したような救助方法が役に立つ時も来るかもしれません。

流石にレンジャーロールをマスターするのは難しいかもしれませんが、通常のファイヤーマンズキャリーであれば誰でも簡単にできますので頭の片隅に残しておくのもいいかもしれませんね。

また、同意の上であればサバイバルゲームのメディック戦などで使用すると盛り上がりを見せるかもしれませんよ。

Gunfire

元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。

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