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ここ最近、コンタクトレンズ業界の水面下で激しい技術改革が起こっているのをご存じでしょうか。
GoogleやSONYが開発中のカメラ内蔵型のコンタクトレンズなどが有名ですが、他にも様々な情報を表示できるスマートコンタクトレンズなど、まるでSFの世界の産物が現実に登場しようとしています。
そして最近では装着するだけで視力が3倍になり、しかもまばたきをするだけで倍率を変更できるという望遠機能付きのコンタクトレンズが開発されました。
そこで今回はそんな望遠コンタクトレンズについて紹介していきたいと思います。
出典:https://edition.cnn.com/2015/03/17/tech/contact-lens-telescope-blindness/index.html
今回紹介する望遠機能付きのコンタクトレンズを開発したのはスイス連邦工科大学。
スイス連邦工科大学はアメリカのDARPA(国防高等研究計画局)の支援のもと、ドローンに装着するための極薄カメラの開発に取り組んでいました。
そして2013年にはその技術を応用し、世界初の望遠機能付きコンタクトレンズを開発しました。
この開発されたコンタクトレンズは直径8mm、厚さ1.17㎜で、通常のコンタクトレンズより一回り大きいサイズとなっていますが、厚さについてはほぼ同じで、さらにレンズ内に埋め込まれた特殊な反射板により最大2.8倍も風景をズームすることが可能となっています。
このコンタクトレンズは望遠機能がついているからといって変形したり、ましてや膨らんだりするわけではありません。
ではどのようにして3倍もの倍率を確保しているのでしょうか。
その秘密は先ほどにも少し触れましたがレンズ内にある特殊な反射板である金色のリング。
このリングによって望遠機能を実現しています。
ズーム機能を使用しない場合は中央部から映像(光)を通過させることで風景を映し出しますが、倍率を上げた場合はコンタクトレンズの中央部から入る光を遮断し、金色のリング内で映像(光)反射させることで風景を拡大しているのです。
出典:https://www.engadget.com/2013/07/02/telescopic-contact-lenses/
ちなみにカメラで例えるとフルサイズ(35mm)の一眼レフカメラに135mmの望遠レンズを取り付けて見たときと同じ視野になるといわれています。
そしてこのコンタクトレンズは電子チップが埋め込まれており、まばたきをする事で光の通路を切り替えることができるようになっており、いつでも簡単に等倍と3倍を切り替えることも可能となっています。
かなり画期的かつ、すでに試作品が完成している望遠コンタクトレンズですが、実はまだ様々な課題が残っており実用化されるのはまだまだ先の事だと言われています。
現時点で残っている課題としてはズーム時の解像度が下がってしまうと点と短時間しか装着できないという点。
ズーム機能を使用する場合、レンズ内で光を屈折させたり反射させているわけですが、光をレンズに通すと色収差(いろしゅうさ)と呼ばれる現象が発生します。
この色収差が起こると映像がぼやけてしまい、拡大して映し出される風景が滲んでしまうという問題が起きています。
そして致命的なのが長時間の使用ができないという点。
この望遠コンタクトレンズは気体不透過性の素材が使われており、空気を通すことができません。
一方で角膜や強膜は空気を必要としているためかなり眼球に負担がかかってしまい、長時間の装着はできないという問題があるのです。
現時点では0.1㎜以下の空気の通り道を作ることで酸素を供給できるようにはなっていますが、それでも日常生活で使用するレベルに達する事はできていません。
私たちの手元に来るのはまだまだ先の事のようですね。
まるでスパイ映画やSF映画のに登場しそうな望遠機能付きコンタクトレンズ。
最近は様々な分野において現実がSFの世界に追いつきつつあるように感じているのは私だけではないはず。
また今後、望遠コンタクトレンズが実用化されたり、コンタクトレンズ上に様々な情報が表示されるようになればスコープやドットサイトのような光学機器が失われていく日も来るかもしれませんね。
元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。
それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。
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