エアガンレビュー「東京マルイ　VSR-10 Gスペック」

藪の中で、息を殺し、獲物を狙い、引き金に指をかける。スナイパーというポジションはサバゲーの中で不遇とされていますが、やっぱり憧れますよね。
ボルトアクションライフルで鮮やかに仕留めた時の爽快感は、電動ガンのそれとは一味違います。
今回紹介するのは東京マルイの高性能ボルトアクションライフルエアガン「VSR-10 Gspec」です。スナイパーライフルとしての精度はもちろん、CQBエリア内でも取り回し可能なサイズがゲームユースに適した一挺。早速レビューしていきましょう。

なお本品は内部カスタム施してあるので、新品箱出しの性能とは違うことをご了承ください。

外観レビュー

シャープでシックなレシーバー部。樹脂製でとても軽量です。マウントベースが標準装備されており、写真では「ノーベルアームズ製TAC ONE」を載せています。ボルトの後ろにセーフティレバーが付いており、アクセスしやすいですね。
同VSRシリーズからの改良で、ボルトのストロークが短くなっているのも特長。




レシーバー前部から20cmほどしか伸びていない短いバレル。これが取り回しが良いと言われる所以。インナーバレルはVSR-10シリーズの中で最も短いのですが、命中精度には何の影響もありません。スリングスイベルは最初から付いています。




ライフルのシルエットにこだわりたい人は付属のサプレッサーを取り付ければOK。もちろんポン付けできます。サプレッサーを装着すると、発射音がくぐもった「ボンっ」に変わり、とても静かで鬼に金棒状態です。これで遠くから撃つと本当に気づかれず、音のない暗殺者気分。




マガジンはレシーバー下部から挿入します。マガジンキャッチはボタン式でちょっと奥まった位置にあるよう見えますが、操作し辛さを感じたことはありません。ちなみにマガジン収納部の位置が実銃より前進しているのは操作性を向上させるため。リアル志向派は気になるかも？




ホップダイヤルは電動AK47のようにスライド式です。クリック感があり細かい調整が可能。不用意に触ってしまうような場所にないので、むき出しでもズレる心配はありません。




パットプレートは大型でゴム製。これが本当に構えやすく、しっかり狙いをつけられます。こっちのスリングスイベルも最初から付いているため、他のVSRのように買い足す必要がないのは便利ですね。




東京マルイの公式サイトで謳っているように、トリガーフィーリングは軽量。クッと軽く引くだけで発射できるので、突然現れた敵にもすぐ対応できます。これもCQBエリアで取り回せるポイントの一つです。

性能

VSR-10 Gスペック 初速

※G&G製0.2gバイオ6mmBB弾使用
一回目　90.45m/s
二回目　91.2m/s
三回目　92.34m/s
四回目　92.21m/s
五回目　91.76m/s
平均　92.158m/s

VSR-10 Gスペックの集弾性や飛距離

言わずもがな、最高の命中精度を誇ります。飛距離も申し分なく、45mほど先のマンターゲットを逃しません。ただし東京マルイの次世代電動ガンも似たような性能なので、連射できないことを考えると物足りないのは確か。カスタムパーツが豊富という点を活かし、さらなるロングレンジショットを狙う人は色々手を加えてあげましょう。

サバゲーでの使用感

はじめに断っておきますが、私スナイパーが苦手です。居てもたってもいられず前線に出てしまう癖があります。ボルトアクションという性質上、本来なら後方から狙撃するのが吉でしょうが、こいつは別。

室内戦闘でも邪魔にならないくらいの長さなので、ガンガン前へ出られます。FPSでいう凸砂っぽい感じです。

もちろん正面から撃ち合うのは不利なので、なるべく相手の虚を突くような立ち回りが重要。そういった点では初心者向きとは言えないかもしれません。ただ索敵や狙撃に徹することもできるので、扱い慣れないうちは後方支援という形を取るといいでしょう。

特にボルト操作は何度か経験が必要。ショートストローク化で次弾装填の時間を大幅に短縮されテイルとは言え、しっかりとボルトを戻さないとBB弾が発射されません。

まぁ正直に話すと、これでヒット取れた記憶があんまりないという……ただ私の周りでVSR-10 Gspecを使用している人は面白いように敵を狩っています。中にはVSR一本で一日30人以上倒したという猛者も。

射手を選ぶエアガンではありますが、いろいろな場面で活躍できることは間違いありません。特に静音性が武器で、相手の意識外から攻撃するにはもってこいだと思います。

サバゲーで100パーセントの力を出しきりたいなら、自室ででもボルトアクションの練習をするといいでしょう。私はすぐに飽きて妄想クリアリングを始めちゃうので、つくづくスナイパーが向いていないんだなぁ、と。

まとめ

VSRはレミントンM24っぽいビジュアルですが、完全な架空銃です。実銃にないという点で、ガンマニアから避けられているのも事実。しかし現状、箱出しでサバゲー向きのボルトアクションライフルはVSRがトップでしょう。他は重かったり、命中精度があと一歩だったり欠点を抱えています。

初めてボルトアクションライフルを使うという方には手頃な値段で、もっと極めたいと思ったらカスタムの自由がきく万人向けのエアガンだと思います。ガスもバッテリーもいらないから、省エネなのもいいですね。魅惑のスナイパースタイルを始めるなら、ぜひVSR-10 Gspecで！

東京マルイ VSR-10 プロスナイパー Gスペック O.D.カラー 本格サイレンサー装備 初速約93.18m/s(0.2gBB使用）【ボルトアクションエアーライフル/対象年令18才以上】【付属品:STYLE スコープ（3-9×40）.20mmレール対応のハイマウント.東京マルイBB弾0.2g(1600発).LEDソーラーキーホルダー.】
ノーベルアームズ　TAC ONE　タックワン　12424IR　ライフルスコープ

ヴィスコの「エアガンレビュー」は毎週火曜日連載！
次回は12月27日（火）「KSC Cz75 2nd HW」
お楽しみに！