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2017/06/8

菅野 直人

意外!? 当然!? 軍人出身の俳優BEST5

昔は軍人上がりなど軍役経験者など特に珍しくなかったものですが、それが有名人であったりその後有名人になるケースというのは当然ながら少ないもの。今回は軍人出身、あるいはそのキャリアの途中で軍役を経験した俳優を5人紹介します。

アラン・ドロン

アラン・ドロンAlain Delon
By Georges Biard, CC 表示-継承 3.0, Link

フランスの大物俳優で1960~70年代には日本でも大人気を誇ったレジェンド的俳優、アラン・ドロンはフランス海軍上がり。

家庭環境に恵まれなかったようで、1952年に17歳でフランス海軍に入隊しました。

しかし! 当時のフランスと言えば第2次世界大戦でドイツにボコボコにされたかと思えば、いつの間にやら自由フランス軍を組織して連合軍の一員として最後には勝ってしまった! という時期。

戦勝国であるからには戦前と同様、植民地経営に精を出しますよハハハッ! とばかりに意気揚々と仏印(現在のベトナム)統治に復帰したら、現地のベトナム人が今更何しに来たんだと独立戦争を始めていました(第一次インドシナ戦争)。

アラン・ドロンもカービン銃の撃ち方だけ教わって海兵隊員として激戦地のベトナムに放り込まれますが、どうにか生き延びて1955年に20歳で除隊、以後1957年からは俳優としての道を歩んだのでした。

スティーブ・マックイーン

スティーブ・マックイーン
By CBS Television – File:Steve McQueen Virginia Gregg Wanted Dead or Alive 1959.JPG (cropped), パブリック・ドメイン, Link

レーサーとしても俳優としても有名、映画「大脱走」「栄光のル・マン」などで有名なスティーブ・マックイーンですが、1947年にはアメリカ海兵隊に入隊しています。

海兵隊と言えば世界大戦やベトナム戦争など大戦争でも起きない限り徴兵での補充を行わない志願兵集団で、マックイーンも当然志願兵として入隊したはず。しかし入隊後は荒れに荒れて昇進しては降格の繰り返しで憲兵の手を焼かせていたようです。

しかし、ある脱走事件で41日間営巣入りしてさすがに心を入れ替えたのか、その後は模範兵となったらしく、儀仗兵(式典なんかで整列して銃を捧げ持ったりするアレです)となってトルーマン大統領のヨット警備などを務めあげました。

それでも3年目の1950年には名誉除隊して1952年から演劇の道に進みますが、3年の兵役の間にずいぶん波乱万丈があったようですね。

ロナルド・レーガン

Official Portrait of President Reagan 1981.jpg
By 不明http://www.dodmedia.osd.mil/DVIC_View/Still_Details.cfm?SDAN=DASC9003096&JPGPath=/Assets/Still/1990/Army/DA-SC-90-03096.JPG, パブリック・ドメイン, Link

俳優どころかアメリカ大統領まで勤め上げた超大物。

調子に乗り過ぎて大統領時代のマイクテストで「アーアーただいまマイクのテスト中。5分後にソ連への爆撃を開始します」とやらかすなど、「我らのロンがまたやってくれた!」と物議と人気は2017年現在のトランプ大統領以上。

第2次世界大戦前には既にラジオアナウンサーとして大リーグの実感放送(「実況」ではなく、試合の模様が書かれた紙テープから試合の様子を想像して放送)で人気を呼び、俳優の道に進んでいました。

大戦中は招集されたものの実戦部隊では無く広報宣伝のため陸軍航空隊の映画部隊に配属され、プロパガンダ映画の出演やナレーションに従事、適材適所というべきか一度も戦場には行かずに済みました。

アーノルド・シュワルツェネッガー

Arnold Schwarzenegger
By Koch / MSC, CC BY 3.0 de, Link

言わずと知れたアメリカが誇るターミネーター……ではなくマッチョ系俳優かつ、元カリフォルニア州知事。

しかし出身はヨーロッパのオーストリアで、若き日には徴兵されて18歳でオーストリア陸軍第4戦車大隊の戦車兵として活躍…したというより、戦車のエンジンをかけたまま下車している間に無人で発進してしまい、湖に沈めてしまうという大失態エピソードが有名。

その後渡米してボディビルダー、俳優と有名になっていきますが、軍人上がりで軍隊が登場する映画に出ることも多かったので、個人でM47戦車を買ったことも。

また、1980年代に登場した米軍の最新汎用車ハンヴィーをいたく気に入り、メーカーに頼み込んで民生用のハマーH1が1992年から発売されるキッカケを作りました。

R・リー・アーメイ

Rleeermeygfdl.jpg
By Zachary B – http://www.flickr.com/photos/becknell/293677163/, CC 表示-継承 3.0, Link

軍人上がりの俳優というより、そもそも筋金入りな不良上がりの兵隊、しかも米海兵隊員であり新兵訓練所の教練指導官。

除隊後に俳優としてチョイ役で出演したり、経歴を活かして軍事関係のアドバイザーを務めていたところ、映画「フルメタルジャケット」であまりの演技指導の迫力から、ついついハートマン軍曹に「抜擢」されて大出世。

「私が訓練教官のハートマン軍曹である。話しかけられた時以外は口を開くな、口でクソたれる前と後に”サー!”と言え。わかったか、ウジ虫ども!」

 
「サー!イエス、サー!」

ひたすら相手を罵りまくって出世するのもすごいですが、並大抵の罵倒ではありません。

おまけにキューブリック監督がハートマン軍曹のセリフも忠実に翻訳するよう要求したため、日本語字幕の翻訳家としていろいろと有名な戸田奈津子が降板させられる事態まで起こりました。

アーメイ自身はどこまで演技なのやらわからぬくらいの本気度抜群のハマリ役でハートマン軍曹は伝説かつ代表的な役となり、1972年に二等軍曹で米海兵隊を除隊してから30年後、退役軍人でありながら一等軍曹に名誉昇進するという異例の待遇を受けています。


「なんだ、文句があるのか?」
「サー!ノー、サー!」(直立不動)

菅野直人

物心付いた時には小遣いで「丸」や「世界の艦船」など軍事情報誌ばかり買い漁り、中学時代には夏休みの課題で「日本本土防空戦」をテーマに提出していた、永遠のミリオタ少年。撤退戦や敗戦の混乱が大好物で、戦史や兵器そのものも好きだが、その時代背景や「どうしてこうなった」という要因を考察するのが趣味。

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