准将の階級を持つペンギン「ニルス・オーラヴ卿」！コウテイペンギンならぬ准将ペンギン？

以前、サバゲーアーカイブでは伍長の階級を持ち、実際に兵士と共に戦争に参加したヒグマ「ヴォイテク」についてご紹介しましたが、実は階級を持つ動物は他にもたくさん存在します。

関連記事：伍長の階級を持つクマの兵士「ヴォイテク」！第二次世界大戦で英雄となったヒグマとは！

そんな階級を持つ動物達の中でも、一際高い階級を与えられているのがノルウェーの陸軍に所属するペンギン「ニルス・オーラヴ」。

このニルス・オーラヴと呼ばれるペンギンはノルウェー陸軍より准将の位を与えられており、さらにはノルウェー国王ハーラル5世より騎士号も与えられているという非常に高名なペンギンなのです。

そこで今回はそんな准将の階級と騎士の称号を持つペンギンについてご紹介したいと思います。

■騎士の称号と准将の階級を持つエリートペンギン「ニルス・オーラヴ」

By Mark Owens – http://www.defenceimagery.mod.uk/fotoweb/Grid.fwx?archiveId=5042&search=45148188.jpg, OGL, Link

今回紹介する超エリートペンギン「ニルス・オーラヴ」は普段、イギリスのスコットランドの動物園で暮らしていますが、実はノルウェー陸軍の近衛部隊に所属しており、さらにノルウェー陸軍近衛部隊のマスコットを務めています。

このニルス・オーラヴがノルウェーの近衛部隊に入隊したきっかけは1961年に行われた軍楽隊の祭典。

この時に当時ノルウェー近衛部隊の中尉だったニルス・エーギリンが動物園のペンギンに興味を示し、「ぜひ、ペンギンを近衛部隊のマスコットにしたい。」と要請したことがきっかけなんだとか。

そして見事にこの案が採用され、動物園で飼育されていたオオサマペンギンにニルス・オーラヴという名前と上等兵の階級が与えられることとなりました。

ちなみに「ニルス・オーラヴ」という名前は、今回の発案者であるニルス中尉の“ニルス”と、当時のノルウェー国王だったオーラヴ5世の“オーラヴ”を由来となっています。

■ニルス・オーラヴ卿による閲兵儀式も開催

1972年に初めて名前と階級を与えられたニルス・オーラヴは上等兵でしたが、エジンバラで祭典が行われ近衛部隊が訪れるたびにニルス・オーラヴは昇進し1982年には伍長、1987年には軍曹と昇進しました。

ただ、残念なことに昇進して間もなくニルス・オーラヴは死亡。

その後、別のオオサマペンギンが跡を継ぐ事となり、1993年には連隊上級曹長、2001年には名誉連隊上級曹長という驚くべき速度で出世を遂げています。

さらに2005年8月18日には名誉連隊長となり、2008年8月15日にはノルウェー国王ハーラル5世より騎士号が授けられています。

そして今ではニルス・オーラヴは3世が指名されており、2016年8月22日には准将に昇進した記念として閲兵儀式も開催されました。

その時の様子がコチラ。

一糸乱れぬ近衛部隊の行進の後、ゆっくりと現れたニルス・オーラヴ。

閲兵の途中で兵士達をしげしげ観察したり、時には大声で鳴いたりと、まるで本当に上官が部下を閲兵しているように見えますね。

■実はもう一匹いた？ 准将の階級を持つ動物

軍隊から階級を与えられる動物は珍しくはありませんが、しかしながら将官級の階級を与えられることはほとんどありません。

しかし、実は世界にはもう一匹、准将の階級をもつ動物がいます。

その動物は　スイス軍に所属する「ブロッコリー准将」。

このブロッコリー准将は実はメスのトラネコで今でもスイス軍の基地で暮らしています。

ちなみにブロッコリーが准将となったきっかけは特になく、ただ軍の施設に入り浸たっていただけで准将の位を貰えたのだとか。

しかもブロッコリーという名前の由来も「ブロッコリーをかじっていたから」という安直な理由だったりもします。

また、ブロッコリーはニルス・オーラヴのようにシンボル的な仕事もなく、勝手気ままに施設内を視察するのが彼女の仕事、そしてブロッコリーのためにドアを開けるのは部下の仕事だったりします。

もしかしたら猫にとって将官はピッタリの仕事なのかもしれません。

■まとめ

いかがでしたか。

動物を軍の部隊のシンボルにすることはよくあることですが、ここまでエリートコースを出世中の動物は他にはそうそういないでしょうね。

ちなみにオオサマペンギンの寿命は15年～20年といわれていますが、果たしてニルス・オーラヴ3世はどこまで出世できるのでしょうか。

今後の彼の行く末が非常に気になりますね。