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今回紹介するのはイギリス陸軍が生んだ変態銃「MC51」について!
このMC51は「最強のサブマシンガン」をモットーに作られた銃にもかかわらず、外見は東京マルイが発売している電動ガンBOYsのようなかわいらしい姿をした、ちょっと変わったサブマシンガンです。
しかもMC51には軍隊に制式採用されたものの、即座にお役御免となる悲しいストーリーなどもあったりします。
そこで今回はそんなMC51の誕生の秘話やMC51の(ある意味)恐ろしい性能について紹介していきたいと思います。
今回紹介するMC51を開発したのは「FRオーディナンス社」で、このMC51のMCとは“Machine Carbine”の頭文字であり、サブマシンガンを意味しています。
そしてMC51が登場したのは1992年。
当時のイギリスではH&K社のG3を制式ライフルとして採用していましたが、ある日イギリス陸軍はSAS(イギリス陸軍特殊空挺部隊)に配備できるコンパクトかつ強力なサブマシンガンを開発するようFRオーディナンス社に要請します。
ただ、その際にイギリス陸軍は
「7.62x51mm NATO弾が撃てること」
という、とんでもない条件を付け加えます。
要請を受けたFRオーディナンス社は忠実にその条件を守りますが、その結果とんでもないサブマシンガンが生まれることになったのです……。
イギリス陸軍から要請をうけたFRオーディナンス社は、当時名銃として名高く、7.62x51mm NATO弾を使用していたG3を元に開発を進め、G3を可能な限り切り詰めるというアイデアを採用し、今回のMC51を開発しました。
しかし開発されて間もなく、MC51は変態銃の一員として名を連ねるほどの致命的な欠陥が明らかになります。
その致命的な欠陥とはMC51を使用する射手にもかなりダメージを負うという点。
MC51を使用した射手は総じて「マズルフラッシュで眩暈がする」、「反動が強すぎて二度と撃ちたくない」という酷評を下したのです。
その理由はイギリス陸軍が条件に加えていた「7.62x51mm NATO弾」。
銃や弾丸に詳しい方ならご存知かもしれませんが7.62x51mm NATO弾とは弾薬の中でも非常に強力な部類の弾丸で、当時ではM60やL96といった、機関銃やスナイパーライフルで採用するような弾丸でした。
本来ならば大型のライフルで発射するような超強力な弾丸をサブマシンガンサイズで発射できるよう設計したため、威力はあるものの発射の反動で照準は定まらず、マズルフラッシュで眩暈が起こるようなとんでもない銃が完成したのです。
ちなみにこの事を面白がったアメリカのガンスミスがG3をMC51と同等に切り詰めた銃を「HK51」として作成しており、その射撃の様子が公開されています。
サブマシンガンとは思えぬような爆音と反動、そして画面一面に広がるマズルフラッシュ。
娯楽としての射撃では非常に楽しめそうな銃ではありますが、素人が見ても兵士や特殊部隊の隊員達が扱う銃とは到底思えません。
MC51は一応、イギリス軍の制式サブマシンガンとして採用されたもの、使われる機会もろくに無く、すぐにお蔵入りとなってしまうのでした。
今では変態銃として名高いMC51ですが、ある場所では大活躍してします。
その場所というのは実はサバイバルゲーム。
■フルセット■スタンダード電動ガン H&K MC51 フルセット(バッテリー・充電器・おまけBB弾付き)【東京マルイ】
このMC51は1996年に東京マルイによって電動ガンとしてエアガン化されていますが、実は今でも人気のエアガンだったりします。
その理由はコンパクトなボディと取り回しやすさ。
MC51の欠陥は使用している弾丸とその反動であり、デザインに関しては非常によくできたサブマシンガンなのです。
そして実銃のように反動が無いエアガンの場合、MC51は非常にコンパクトで使いやすく初心者にもオススメで、発売されてから約20年が経った今でも製造が続けられているロングセラーエアガンなのです。
いかがでしたか。
実際のところ、MC51は当時では威力としては最強のサブマシンガンとして君臨していたようですが、実際に使えなければ意味がありません。
MC51も7.62x51mm NATO弾にこだわらなければ名銃として活躍できたかもしれませんね。
元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。
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