- コラム
『アイアンマン』~マーベルシネマティックユニバース第一弾!~
2018/07/5
笹木恵一
すごいー! たーのしー!
2018/10/4
笹木恵一
バットマンと言えば、数あるアメコミヒーローの中でも特に人気の高いヒーローで、他のアメコミは苦手だけどバットマンは好きという日本人も多いのではないだろうか? 昼は億万長者のプレイボーイ、夜は蝙蝠の姿で悪を打つ孤高のヒーロー。当然幾度となく映画化されてきたバットマンだが、現在の人気の基盤を作ったのは今回紹介する1989年版。とはいえ今作は数あるバットマン映画の中でも特に異色な作品となっている。監督はティム・バートン、主演はジャック・ニコルソン、マイケル・キートン、キム・ベイシンガー。音楽はダニー・エルフマンで、主題歌はあのプリンスが歌っている。
出典:バットマン (字幕版)
荒廃した都市ゴッサムシティの犯罪は増える一方だったが、ある時期から蝙蝠の姿をした怪人が悪人を退治してまわっているという噂が実しやかにささやかれるようになった。バットマンと呼ばれる怪人のニュースを聞きつけ、特ダネを狙う有名カメラマンのヴィッキー・ベイルがゴッサムにやってきた。警察とコンタクトをとるために、ゴッサム市警のゴードン本部長も出席するウェイン邸のパーティに飛び込む。主催の若き億万長者ブルース・ウェインに出会ったヴィッキーは、ブルースの謎めいた魅力に取りつかれ、惹かれていく。しかしこのブルース・ウェインこそが、今街を騒がすバットマンだった。バットマンはギャングの鉄砲玉ジャック・ネイピアを追い詰めるが、ジャックは危険な薬品の入った壺に落下してしまう。しかしジャックは死んでいなかった。薬品の影響で肌は白くなり、常にうすら笑みを浮かべた顔になった彼は、精神に異常をきたし、狂気の怪人ジョーカーとなってバットマンに挑むのだった。
バットマンとジョーカーと言えば、2008年に世界的大ヒットを記録した『ダークナイト』でファンになったという方も多いのではないだろうか。
それと比べても今作のバットマンとジョーカーは同じキャラクターとはいえかなり違った描かれ方をしている。本作のジョーカーは目的もなく、ただ思いついたがままに悪行を働く精神異常者としての側面が強い。
一方のバットマンもこれまた異彩を放っている。バットマン=ブルース・ウェインといえば、鍛え上げられた肉体と甘いマスクを併せ持ったキャラクターとして知られ、当然その時代ごとの二枚目役者によって演じられているが、本作のマイケル・キートンはどう見てもハンサムとは程遠く、スマートというよりもちんちくりん。さらに現在でこそ演技派として知られているが、当時はどちらかというとコメディ役者としてのイメージが強く、どうみてもブルース・ウェインには見えない。当時キャスティングが発表されるや否や、ワーナーには何万という抗議の投書が送られた。
しかしこのキャスティングには意味があった。本作のバットマンは原作のキャラクターを一度解体し、夜な夜な蝙蝠の格好をして街に出ていき、悪人と戦う男とはどういう人物なのかという、バットマンの精神面をビジュアル化しているのだ。よってブルース・ウェインはハンサムなプレイボーイというよりも、コンプレックスの塊の様な容貌に、コミュ障で社会に居心地の悪さを感じ、狂気じみた怒りを抱えてて生きる孤独な青年として描かれているのだ。そしてジョーカーも、元は汚れ仕事ばかりを引き受け、決して表には現れないギャングの裏方であり、それが唯一自分の顔すら失って狂気に陥り、自らの存在を世間に知らしめようともがき苦しむ悲劇の怪人だ。そう、本作は社会に居場所のない二人のフリークス同士が一人の女、しかも社会的にも認められた地位を持ち、美しくきらめく眩しい存在を巡って争う悲しく痛々しい物語なのだ。もちろん万人にはお勧めできないし、正直いってバットマン映画としては原作レイプの域なのだが、個人的には非常に好きな一本だ。
幼稚園時代からレンタルビデオ屋に足しげく通い、多くの映画や特撮、アニメ作品を新旧国内外問わず見まくる。
中学時代に007シリーズにはまり、映画の中で使用される銃に興味を持ちはじめる。
漫画家を目指すも断念した過去を持つ(笑)。
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