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2018/10/4

Gunfire

米軍の衛生兵がメディックバックを大公開!気になるバックの中身とは!

サバイバルゲームの参加者は、よくネット上で公開されている兵士達の写真を元に装備をそろえたり、装備個所を確認することが多いと思います。

しかし、写真では確認しづらいのがポーチの中身
外見の装備品は写真などで確認することができますが、ポーチの中身については知る機会が非常に限られています。

そんな中、海外のサイトで5年間にわたりアフガニスタン紛争に従軍した衛生兵が鞄の中身を公開していました
今回は元衛生兵の鞄の中身について紹介したいと思います。







■気になる衛生兵のメディックバックの中身

まずこちらが公開されたメディックバックの全体図。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

今回の写真を公開した元衛生兵曰く、使用するバッグや医療品の配置方法については軍隊で規定されておらず、各個人の責任において最善と思う方法で配置されているのだとか。

この方の場合はメインのバッグの側面に4つの小型ポーチを装着しており、小型のポーチにはすぐに何が入っているのかが分かるようラベルが貼られています。



出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

これは向かって左側のポーチなのですが、ラベルに書かれたTQとは「TourniQuet(止血帯)」のことで、中には米軍が採用している止血帯「Combat Application Tourniquet(通称:CAT)」が入れられています。

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

また“戦闘中において行える医療行為はこの止血帯のみで、それ以上の医療行為を行うには先に敵の排除が必要不可欠”だそうです。

そしてこちらがCATの装着例。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

ストラップに付属したスティック(ウィンドラス)を巻き上げる事で四肢であればどこでも出血を抑えることができます。



先ほどのTQと書かれたポーチの下に“H”と書かれたポーチがありましたが、その“H”は出血を意味する「Hemorrhaging」の頭文字で、中には四肢以外の出血や、大量出血の際に必要な医療器具が入っています。

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

右下に映っているガーゼはコンバットガーゼと呼ばれる止血剤が染み込んだ特殊なガーゼで、まずはこのガーゼで止血を行った後、普通のガーゼに取り換えて伸縮包帯で固定するのだとか。



そして次は反対側のポーチ。

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

こちらのポーチには「ETB」と「NPA」と記入されていますが、ETBとは緊急外傷用包帯のことで、中には滅菌された外傷用包帯が収納されています。



こちらがそのETB。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

丸められた外傷用包帯を広げると、真ん中には白い当て布があり、その白い部分を傷口に当てて使用します。

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

ちなみに包帯の末端にはクリップが付いており、簡単に固定できるようになっています。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU



次にNPAと書かれたポーチの中身について。
NPAとは鼻咽頭気道Nasopharyngeal airway)のことで意識不明の重傷者の気道を確保するためのチューブ(緑色)が入っています。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

ちなみに奥に映っているWound Seal Kitは胴体や首など止血帯が使えない箇所に使用する粘着性のある止血用シールです。



次はお待ちかねの本体の中身です。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

本体の中は4つの小さなポケットに分かれており、それぞれにラベルが書き込まれています。



まず、向かって左側の2つのポケットですが、そこには「H」と「A」と書き込まれたポケットがあります。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU



「H」については先ほども紹介した出血を意味するHemorrhagingの事で、外側のポーチと同様にガーゼや伸縮包帯などが詰め込まれています。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU



次に「A」ですが、Aには気道用の医療器具が詰め込まれており、先ほど紹介した気道を確保するためのチューブや、さらに負傷者の喉を切り裂いて直接気管にチューブを挿入するためのキットが入っています。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

ちなみに直接気管に挿入するキットの事を「cricothyrotomy kit」と言い、現場ではCRIC Kitと呼ばれているそうです。



そして反対側のポケット。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

B」には呼吸に関する医療器具が詰め込まれており、「C」には点滴や輸液に必要な医療品が詰め込まれています。



Bのポケットに入っているNCDと呼ばれる胸部減圧用の針とカテーテル。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

外傷などが原因で肺に穴が開いてしまうと、そこから空気が胸腔内に漏れだしてしまい肺が膨らまず呼吸ができなくなってしまいます。

そこで活躍するのがNCDなのですが、チューブの中には針とカテーテルがあり、鎖骨から胸腔に向かって突き刺すことで中に溜まった空気を抜くことができるのです。

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

こんな長くて太いものを胸に刺されるのかと思うと想像するだけで痛いですね……。



そして次はCのポケットの中身ですが、先ほどお伝えした通り点滴に必要な機材が入っています。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU



最後が本体部分。
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

ポケットがスペースを取っているせいか、本体にはあまり何も入っていないように見えますね。

中に見える黒い物は医療用手袋で、左に見える赤いチューブ状の物はFAST1と呼ばれる胸骨穿刺用点滴キットです。

出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

このFAST1は点滴が行えない場合(四肢切断などで静脈が使えない等)に使用され、血管ではなく胸骨に差し込むことで点滴を行うための物です。

あとはエピペンと呼ばれる日本でも使用されているアナフィラキシー補助治療剤や骨折や捻挫の時に副木として使用される金属製の添え木である「SAM SPLINT」。
打撲や擦過傷といった軽微な怪我に使用する私たちでも見慣れた消毒液やガーゼなどが入れられているようです。



エピペン
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU



SAM SPLINT
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU



消毒液やガーゼなど
出典:https://imgur.com/gallery/EM5oU

また、公開された写真には様々なコメントが寄せられており
滅茶苦茶勉強になった!」
私は看護師だがかなり興味深かった

といった一般人からのコメントだけでなく
名前は知らないが、私を救ってくれた衛生兵には本当に感謝している
私はブラックホークか、もっとスリムなM9バッグを使っていたよ
といった元兵士達からのコメントもあり、かなり反響を呼んでいるようです。

■まとめ

いかがでしたか。
普段はなかなか見る事の出来ない物なので結構楽しめたのではないでしょうか。

ただ中に入っている物が本格的過ぎて、サバイバルゲームでは再現する事は難しそうですね。

ちなみに私のメディカルバックには消毒液とガーゼ、あとは市販の絆創膏が入っています
意外と役に立つことも多いのでお勧めですよ。

Gunfire

元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。

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