トランスフォーマー～ミリタリーファンも必見の人気シリーズ第一弾～

トランスフォーマーは2007年に公開された、今や知らない人は誰もいないと言っても過言ではない大ヒットシリーズの第一作目。カッコいい車、派手なアクション、エロい女にマザー○ァッキンアメリカ軍。そこに巨大ロボットの大暴れが追加されたときたら楽しくないわけがない。監督はアルマゲドンでお馴染みの通称“破壊大帝”マイケル・ベイ。製作総指揮はスティーブン・スピルバーグ。主演は今作が出世作となり、現在はお騒がせ変人としても知られるようになったシャイア・ラブーフ。そしてこちらも今作で一気に知名度を上げたミーガン・フォックスほか多数出演。オートボット司令官オプティマス・プライムの声は原語版と吹き替え版ともに原作アニメでも同役を演じたピーター・カレンと玄田哲章。

出典：トランスフォーマー (字幕版)

ストーリー

冴えない童貞高校生のサム・ウィトウィッキーは父親から初めての自動車としてオンボロのカマロを買ってもらったことで自分もリア充になろうとするが、まるでうまくいかない。ひょんなことからリア充スポーツマンの彼女＝ミカエラと仲良くなることはできたが、その日から彼の車に異変が生じる。自分で勝手に動き出し、家を飛び出していったかとおもったら、今度はサムを追いかけまわし始めた。慌ててパトカーに助けを求めるがそのパトカーが凶悪なロボットに変形し、そいつもサムを追いかけまわす。危うく殺されそうになったところ、あのカマロが現れ助けられる。そしてそのカマロはサムの目の前で巨大なロボットに変形。さらにそれを合図に宇宙から次々とロボットたちがやってくる。彼らは地球の自動車に変身しサムの元へやってくる。彼らは遥か彼方の惑星サイバトロンからやってきた超ロボット生命体トランスフォーマーだったのだ！
トランスフォーマーは人類に友好的なオートボットと、破壊と暴力によって宇宙を統治しようとするディセプティコンという2つの派閥に分かれて戦争状態にあった。そして勝利のカギはサムの手にかかっているというのだ。果たしてサムはオートボットと共にディセプティコンから地球を守ることができるのか！？

レビュー

トランスフォーマーの歴史は日本の玩具メーカー、タカラ（現タカラトミー）が開発したロボット玩具を米国のハズブロ社が輸入し『The Transformers』のブランド名で発売したことからはじまる。
今や日本でもすっかりお馴染みとなったマーベルコミックスによって設定とストーリーが作られ、アニメ制作会社のサンボウプロダクションによってテレビアニメ化され瞬く間に大ヒット。米国においては80年代のポップカルチャーを代表する存在として、日本における『機動戦士ガンダム』にも勝る知名度を誇っている。
アニメの作画パートを日本の東映アニメーションが請け負っていたのも有名な話で、後の日本アニメの製作体制にある大きな影響を与えることになるのだがそれはまた別の話。
あまりの大ヒットに実写映画化の話は何度も上がってはいたものの、技術的な問題からなかなか実現することはなかったが、2000年代に入りCG技術の発達で映像表現の幅が大きく広がったことによってついに完成した。とはいえ一体のロボットにつき何万点ものパーツを組み合わせて表現している為、映像を動かそうとすると最新のコンピューターが何台も一気にフリーズしてしまう程で、まさにCG表現とコンピュータ技術の限界を超えた映像革命だったのだ。
しかしこの大迫力映像はCGだけによるものではない。画面上で起こる爆発や吹っ飛ぶ車、建物等は、ワイヤーで引っ張ったり爆薬を仕掛けたりと、可能な限り実際に撮影されたものだ。監督曰く「ロボット以外はすべて本物」とのこと。さらにマイケル・ベイは米軍との強いコネクションがあり、実際の米軍が撮影に協力していることで、当時最新鋭の戦闘機や現実にロボットが現れたと想定した上での戦術等の情報提供により、対ロボットとはいえリアリティのある戦闘描写が画面の迫力を倍増させているのだ。
こうして完成した映画は、10年経った今でも決して色あせることなく、今でもなお、いやむしろシリーズ随一の面白さを誇っている。本作の完成度が高すぎたのか2作目以降は特に面白味もなくマンネリ化してしまったのが残念だ。とにかくこの一作目のトランスフォーマーは今見ても面白いので是非ご覧いただきたい。