- コラム
ランペイジ 巨獣大乱闘~今年最高の脳筋バカ映画!~
2018/06/14
笹木恵一
すごいー! たーのしー!
2018/07/19
笹木恵一
ワンダーウーマンは1941年にスタートした同名のアメリカンコミックを実写映画化した2017年の作品だ。主人公のダイアナ=ワンダーウーマンを演じるのはイスラエル出身で従軍経験のあるガル・ガドット。彼女をサポートするスティーブ・トレバー大尉を演じるのはリブート版のスタート・レックシリーズでお馴染みのクリス・パイン。監督は今作が長編2本目となるパティ・ジェンキンスだ。
出典: ワンダーウーマン(字幕版)
女性だけの部族アマゾン族が済む島“セメッシラ”に米軍のスパイであるスティーブ・トレバー大尉の乗る戦闘機が墜落。セメッシラの王女ダイアナは溺死しかけていた彼を救うが、時は第二次世界大戦真っただ中、スティーブを追ってきたドイツ軍もセメッシラに上陸し、アマゾン軍はこれを何とか撃退する。スティーブはドイツ軍の開発した恐ろしい毒ガス兵器の情報をロンドンに届けなければならない。正義感と外の世界への憧れからダイアナはスティーブに同行しロンドンへ向かう。しかしダイアナはこの世界大戦はアマゾンの伝説に残る軍神アレスによる陰謀であり彼を倒せばすべてが終わると信じて疑わない。ドイツ軍の戦闘狂で和平による戦争終結ではなくあくまで徹底抗戦を望むエーリヒ・ルーデンドルフ総監の正体こそがアレスと信じ彼を暗殺しようするが……。
今作は2013年の『マン・オブ・スティール』から続くDCコミックスのヒーローたちを描く“DCエクステンデットユニバース”の4本目として制作された。
ワンダーウーマンは70年代に製作されたドラマ版が日本でも放送されたことがあり、一定の年齢層の方にはご存知の方も多いかもしれない。綺麗なお姉さんが星条旗柄の露出の高いコスチュームを着て投げ縄で悪と戦うという設定はコミックや昔のドラマならまだしも、現在の特にリアル志向が求められる映画にはあまり向いていないのではないかと思っていた。現に過去にも何度かワンダーウーマンの実写映画化は企画が立ち上がるたびに頓挫していたので、今作に関しても公開されるまでは期待よりも不安の方が大きかった。しかしふたを開けてみるとそんな不安はどこへやら、シリーズ開始からいまいちパッとしなかったDCエクステンデットユニバースシリーズ最高傑作と言われるほどの面白さ。
主人公のダイアナは舞台となった第二次大戦当時の大生優位社会にありながら男性よりもむしろ男らしく堂々とした振る舞い、戦場に出れば敵の攻撃に物怖じする兵士たちをよそに先陣を切って突撃していく猛々しさ。それでいて初めて見る外の世界に興味津々で。まるで『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーンの様なチャーミングさも垣間見せる非常に魅力的なキャラクターとなっているのだ。
今作が今までのヒーロー映画での主なターゲットだった男性よりもむしろ女性に支持されたことは言うまでもあるまい。今作が傑作となった最も大きな要因はやはり、監督パティ・ジェンキンスの起用に他ならない。今だに女性に対する偏見の多いハリウッドでこれだけの大予算をかけた超大作の監督に女性が起用された例はなかった。現在は社会のあらゆる場所で女性の存在感が増してきているが、女性の目線から強い女性の在り方を描いたことこそが時代のニーズに合致したのではないだろうか。こういうことを言うと一部の男性の中には、今作が男性を卑下して女性を必要以上に優位に描いているのではないかと反感を持つ方もいるかもしれないがそんなことはない。今作における男性キャラクター達も非常に魅力的であり、むしろ男女が真の意味で平等に描かれているのには非常に好感が持てた。
ライバルのマーベルコミックの映画でも今後は多くの女性ヒーローが活躍することがアナウンスされており、これからの映画はさらに強い女性の存在感が増す時代だ。今作はそんなこれからの映画のエポックメイキング的作品として後世に語り継がれることだろう。
幼稚園時代からレンタルビデオ屋に足しげく通い、多くの映画や特撮、アニメ作品を新旧国内外問わず見まくる。
中学時代に007シリーズにはまり、映画の中で使用される銃に興味を持ちはじめる。
漫画家を目指すも断念した過去を持つ(笑)。
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