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今回紹介するのはアメリカ軍が現在開発中の新兵器「XM25 IAWS」について!
このXM25 IAWSは20mmの擲弾を発射するグレネードランチャーの一種なのですが、普通のグレネードランチャーとは違い、任意の距離で炸裂させることができるという優れものなのです。
普通のグレネードランチャーと大差無いように思われるかもしれませんが、任意の距離で炸裂させる事ができるということは敵勢力の頭上など、“相手側からすると爆発して欲しくないポイントにピンポイントで爆発させる事ができる”という事であり、使われる側からすると非常に凶悪な銃でもあるのです。
それでは早速紹介していきましょう。
By 不明 – https://www.flickr.com/photos/peosoldier/3879847385/, パブリック・ドメイン, Link
今回紹介するXM25 IAWSの正式名称は「XM25 Individual Airburst Weapon System」。
直訳すると“個人エアバーストシステム”となるわけですがで、ここでいう“エアバースト”とは炸裂するまでの距離を設定し、任意のポイントで炸裂させることができる擲弾を意味します。
そして、このXM25 IAWSの恐ろしいのは冒頭でも触れましたが、打ち出した擲弾を任意の距離や場所で、それも即座に炸裂させることができるという点。
従来のグレネードランチャーは放物線を描きながら発射されるため、爆発させたい場所に着弾させるには射手の射撃技術が必要でした。
また、爆発する場所は擲弾が着弾した場所のみの上、着弾した角度が悪ければ不発に終わってしまうという事も多々あります。
しかし、このXM25 IAWSは射撃の際は従来のグレネードランチャーのように放物線を描かず、弾道はおおむね直進するためアサルトライフルと同様に扱う事ができ、その上不発もないという画期的なシステムでもあります。
任意の発射距離で爆発させる仕組みとしては、サイト部分に装着されたレーザーレンジファインダーで距離が測定できるようになっており、あとはその距離を目安に設定するだけ。
すると自動的にマガジン内に装弾された擲弾に情報がインプットされ、発射された後は設定された距離まで飛行すると自動的に爆発するという仕組みになっています。
このXM25 IAWSは当初は「XM29 OICW」という、アサルトライフルと一体型になったエアバーストシステムとして開発が開始され、2002年には既にプロトタイプは完成しており、そこそこ長い歴史を持っています。
またXM25 IAWSは2010年にアフガニスタンでの実戦テストが行われており、実際にゲリラと交戦になった事もあるのですが、なんと9回以上もゲリラを撃退できたという記録もあります。
この事から兵士達からの反応も良く、実際に使用した人たちからは「バニッシャー」という愛称を与えられており実戦テストでは大成功を収めました。
そして当時はそのまま採用になるかと噂されていましたが、実戦テスト導入から数年後に暴発事故が発生。
採用間近だったXM25 IAWSの開発は一時的に凍結されてしまいます。
ただ幸いにも大事故には至らなかったので凍結状態だったプロジェクトも本体の改良を条件に再開が決定。
そして2015年には現行の新バージョンが登場し、再び正式に採用されるのを待つばかりでした。
しかし、ここに来て再び新たな問題が勃発し、プロジェクトは2度目の暗礁に乗り上げてしまいます。
当初、XM29 OICWというプロジェクトから始まり、途中に暴発事故もありましたが何とか再び制式採用の目途が付き始めたXM25 IAWS。
しかし、今度は試験用プロトタイプの生産の遅れが原因でプロジェクトが再び凍結してしまったのです。
XM25 IAWSのプロジェクトはオービタルATK社という会社が管理していたのですが、政府が指定した納期に間に合わなかった結果、契約を停止。
一方でオービタルATK社は納期が間に合わなかった原因はパーツの製造元であるH&K社が原因であるとし、損害賠償や知的所有権について裁判を起こしたためXM25 IAWSのプロジェクトは再び凍結してしまうという事態に陥ってしまったのです。
画期的なシステムであり、かなり驚異的な武器にもなりそうなXM25 IAWS。
しかし、様々な不幸が重なって今のところ制式採用はされておらず、裁判の今後の行方が気になるところですね。
ちなみに採用されたら「M25」という名称が与えられると噂されています。
また余談ですがXM25 IAWSは人気FPSゲームである「バトルフィールド4」や「Call of Duty: Modern Warfare 3」にも登場していますので、気になる人は是非確認してみてくださいね。
元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。
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