- コラム
サバゲー的映画レビュー・第二回「エクスペンダブルズ」
2016/11/27
ヴィスコ
すごいー! たーのしー!
2016/11/19
ヴィスコ
サバゲー的映画レビュー
硝煙の匂い、轟く爆音、阿鼻叫喚の地獄絵図。
出典:Movieclips(Youtube)
ベトナム戦争(ナム戦)のリアリティを徹底的に追求したオリバー・ストーン監督作品の「プラトーン」は、戦争映画史に燦然と輝く名作として多くの人に愛されています。
この映画に憧れてベトナム装備を集めたというサバゲーマーも多く、公開から20年経った今でも「プラトーン」を模したスタイルをフィールドで見かけることがあるほど。
今回はプラトーンのあらすじ、見どころ、そしてサバゲーで真似したい装備をご紹介させていただきます。ナム戦装備に興味のある方はもちろん、これからサバゲーでコスプレをしたいという人は必見です!
1976年。ベトナムは南北に分かれ、北ベトナムはソ連主体の共産主義を掲げ、南ベトナムはアメリカの支援を受けて激しい戦闘を繰り広げていました。
アメリカに住む若きクリス・テイラーは自ら米陸軍に志願し、ベトナム戦線で戦闘に従事する第25歩兵師団に配属されます。そして正義感に満ちたクリス・テイラーの理想は、その過酷な現実に崩れ去ることとなりました。
鬱蒼と生い茂る劣悪な環境のジャングル、いつ襲撃があるかもわからない北ベトナム軍のゲリラ戦法。非情な戦争の実態に耐えられなかった兵士たちの精神は堕落し、マリファナが蔓延する最中クリス自身もまた戦争の色に染まっていきます。鬼軍曹のバーンズ率いる小隊で地獄のような生活を送るクリスは隊内の軋轢や戦友の死を経て、悪夢の足音が響く運命の夜を迎えることに……。
監督のオリバー・ストーンは自身が体験したベトナム戦争を元に、この映画を撮影しました。
出典:Movieclips(Youtube)
現地民への虐待や、麻薬が蔓延していた実態などをその目で見てきたオリバーは「プラトーン」においてベトナム戦争のリアリティを徹底追求しています。
劇中でバーンズ軍曹と対立するエリアス軍曹は、戦闘の混乱に乗じて(間接的に)殺害されました。戦争の真っ只中に同じ小隊内で、殺人が行われたのです。戦時下の小隊という閉塞的かつ異常な社会が生んだ、戦争と無縁の人間には到底理解できない悲劇。
もしプラトーンが公開されなければ、我々日本人はベトナム戦争をここまで深く知り得ることはなかったでしょう。
オリバー自身が歩兵として戦闘に従事していたため、プラトーン内の銃撃戦や爆撃の模様は圧巻の一言です。実際に死が迫る恐怖はあまりにも鮮烈で、人によっては目を覆いたくなるようなシーンが数多くあります。
出典:Movieclips(Youtube)
例えば最後の戦闘で北ベトナム軍が侵攻し、軽機関銃M60で敵を掃射するシーン。倒しても倒しても次々と迫り来る未知の敵が、まさに恐怖の権化として観ている人にも絶望を与えます。そんなに大量の敵に襲われたら、サバゲーだったとしてもビビりますよね。
出演者たちは口を揃えて「本当の戦争を体験した」と撮影現場に関してコメントしていることからも、いかに鬼気迫る映画かわかるでしょう。その空気は画面越しでも十分に伝わってきます。
プラトーンはアメリカがベトナム戦争へ本格的に軍事介入した1964年から3年後が舞台です。アメリカがベトナムから全面撤退したのは1973年なので、ちょうど前〜中期にあたりますね。
長きにわたる戦争の中、アメリカ軍の装備は変遷・改良されていきました。ベトナム戦争の前後で、アメリカ軍の装備はガラリと変わっていますが、その過渡期に当たるプラトーンはどんな装備が登場したのでしょうか。
ベトナム戦争といえばウッドランド!というイメージの方もいるかもしれません。確かにベトナム戦争介入時、アメリカはウッドランド迷彩服の普及を始めました。しかし実際にはWWⅡに引き続きODカラーのBDU(戦闘服)がまだまだ主流で、アメリカ軍は迷彩効果を重要視していなかったようです。
プラトーンにおける戦闘服も、ほとんどがODで統一されています。着こなしは各々自由で、プラトーン風のBDUはODであれば自由にスタイリングしていいでしょう。
こだわるのであれば、M65型ジャングルファティーグの後期タイプを探してください。結構出回っているのですが、レプリカはほとんどありません。中田商店さんなどで、上下10,000円ほどで揃えられます。
BDUの上に装着しているのは、ピストルベルトと連結したサスペンダー。ピストルベルトは「M56」、サスペンダーのモデルは「M56」「M51」あたりであれば、違和感がありません。どちらも安価で手に入るのでオークションなどで漁ってみてください。手榴弾やマグポーチ、バックパックなどの配置は予算に合わせてODカラーで統一すれば間違いないでしょう。
本格的なコスプレゲームでなければ、サバゲーに特化させてダンプポーチなどを付けてもいいと思います。
お待ちかねの銃器ですが、東京マルイから発売されている電動ガン「M16A1ベトナムバージョン」「M653」のどちらかを選べば、まず間違いありません。
もし拘るのであれば、少々カスタムする必要があります。M16A1の場合はハイダー(銃口)を三又からバードゲージタイプに変えるだけでグッと雰囲気が変わりますね。
一つ付け加えるなら、設計が古いため剛性などが心配。サバゲーで第一線で戦いたい場合メタルレシーバーに換装するといった、後々カスタムを考えた方がいいでしょう。
M653はバナナマガジンではなく、20連ショートタイプに変更しましょう。プラトーンで特に人気のあるバーンズ軍曹とエリアス軍曹をイメージするなら、こちらがオススメですね。
ヘルメットをかぶりたい場合は、M1ヘルメットにウッドランド調のメットカバーを被せてください。自分で文字を書き込めば、気分はナム戦!
バンダリアやアーマーベストを身につけている登場人物もいるので、細かい部分は映画をよく研究するといいでしょう。
いかがでしたか? プラトーンの凄惨なシーンを見ると「あぁ、こうやってサバゲーできるのは平和の証なんだなぁ」と、しみじみしてしまいます。オークションで出品される中古品の中には、ナム戦を体験した実物装備もあるため、手に取った時の埃臭さには一層の臨場感があり先人たちの尊い命の上でサバゲーを楽しめるていることも実感できますね。
プラトーンに出てくる装備はレプリカがあまり作られていないため、イベントなどのタイミングによっては流通量が減ったり値段が跳ね上がったりするので、タイミングを見計らって購入するのがオススメです。
古い設計の装備品ばかりなので、サバゲーでは戦いにくさを感じるかもしれません。しかし銃撃戦の緊張感を味わうなら、間違いなくプラトーン装備(ナム戦装備)が一番! ぜひ集めてみてください。
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東京マルイ No.65 コルトM16A1 ベトナムver. 18歳以上スタンダード電動ガン
東京マルイ No.10 コルトM16A1 18歳以上エアーHOP長物
サバゲーに片想いしているフリーライター。マフィアスタイルでフィールドを巡りつつ、サバゲーの楽しさを全国の紳士淑女と良い子のみんなに伝えるため活動しています。好きなエアガンはCz75。サバゲー記事だけでなくスポーツ、映画、アプリ、音楽など多ジャンルのインタビュー・執筆を手がけています。
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