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2018/02/8

笹木恵一

『ゴルゴ13 九竜の首』パンチの利いたJACアクションを堪能せよ!

今回紹介する『ゴルゴ13 九竜の首』は1977年に公開された、日本と香港による合作映画。原作はご存知さいとうたかおの劇画で、実写化としては2作目となる。主演は当時国際的アクションスターとなっていた千葉真一、監督は不良番長シリーズの野田幸男。

出典:Amazon Prime Video

大まかなストーリー

香港の港で銃で撃たれた男の死体が上がり、ここ最近立て続けに似たような死体が上がっていることから、香港警察の敏腕刑事スミニーが捜査に乗り出す。刑事たちはまだ気づいていないが、殺された男たちは皆、麻薬シンジゲートの大ボスロッキー・ブラウンが、香港で麻薬の横流しをする周を暗殺するために送った殺し屋達だったのだ。強者ぞろいの周の手下によって次々と刺客を殺されたブラウンは、ついに世界最強のスナイパーゴルゴ13に周暗殺を依頼する。そしてスミニーも部下を失いながらも周を逮捕する許可をとりつける。香港へ飛び、周の額に狙いを定めるゴルゴ、しかし彼が引き金を引くより先に何者かの放った銃弾に周は倒れる。スミニーたちはゴルゴが香港に潜伏していることを知り、周殺害の容疑でゴルゴを逮捕してしまった! 果たして周を殺した真犯人は誰か? 捕まったゴルゴ13の運命やいかに!?

レビュー

見どころはなんと言っても当時脂の乗りきっていた千葉真一をはじめとしたジャパンアクションクラブ(JAC)俳優陣による殺陣やスタントシーンだろう。自分も原作の劇画を全部読んでいるわけではないが、原作のゴルゴ13はどっしりと構えているイメージがあるのだが、走り回り飛び回り上へ下への逃走劇や、流れるような素早い空手アクションでドッタバッタと敵を薙ぎ払っていく千葉ゴルゴは角刈りではなく何故かパンチパーマの髪型も相まって、独自のキャラクター性を持っている。
そして個人的な注目ポイントとしては、当時22歳の志穂美悦子のこれまたキレのあるアクションシーン。彼女は物語の序盤で殺されてしまうので非常に惜しいのだが、敵に捕まって拷問を受けるシーンは人によってはお楽しみなのではないだろうか? 私はそんな変態趣味はないぞ。

銃の描写

ゴルゴ13なので当然銃はたくさん登場する。以前から組み立て銃は男の子心をくすぐるという話は折に触れてしているが、今回も暗殺用のアーマライトM16を香港に持ち込む際に、工具の試作品としてバラバラに空輸し、現地で組み立てるシーンは今となってはありきたりながら、男の子がワクワクするポイントだろう。
ただ1つツッコミを入れる点といえば、銃のプロップの出来が良くないのか、自動式の拳銃は多数出てくるも何発連射してもスライドは微動だにしない。まぁこの頃の日本映画の銃描写にありがちな、しかも90年代の初めでもなお改善されなかった問題なので今更言ってもしょうがない。古い作品のほほえましい光景として生暖かく見てあげよう(笑)

今見ると陳腐な部分も多いが、暇つぶし程度に見る分には楽しめないこともない作品なので、ちょっと珍しいものを見る気持ちでご覧になっていただきたい。

笹木恵一

幼稚園時代からレンタルビデオ屋に足しげく通い、多くの映画や特撮、アニメ作品を新旧国内外問わず見まくる。
中学時代に007シリーズにはまり、映画の中で使用される銃に興味を持ちはじめる。
漫画家を目指すも断念した過去を持つ(笑)。

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