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2017/11/3

Gunfire

グレネードが遂に世代交代? 50年以上の歴史に終止符なるか!?

サバイバルゲームでも最近よく見かけるようになってきたグレネード。

特にインドアフィールドでは活躍する場面が多く、時限式やインパクト式、ガス式やスプリング式など様々な種類のグレネードが登場しています。

サバイバルゲームで使用されるグレネードは定期的に新しい商品がでる一方で本物のグレネードはここ数十年もの間、ほとんど進化をしていませんでした。しかし、最近になってようやく次世代のグレネードが開発されはじめ、2020年から2030年には新型グレネードに置き換わるそうです。

今回はそんなグレネードについてご紹介していきたいと思います。

グレネードについての基礎知識


新しく開発が着手されたグレネードを紹介する前に簡単にグレネードの種類や歴史についてご紹介したいと思います。

ミリタリー好きの人にとっては常識かもしれませんが、グレネードには大きく分けて二種類あり、「フラグ・グレネード(破片手榴弾)」「ブラスト・グレネード(衝撃手榴弾)」に分けられます。

フラグ・グレネードとは名前の通り、グレネードが爆発した際に中に詰められた鉄粉や硬質鉄線が一面に飛び散り、約半径5メートル以内にいる人間に対して致命傷を与えるというものです。

第一次世界大戦が舞台の映画などで手榴弾のことを“パイナップル”と呼んだりしているのを見たり聞いたりしたことがあると思いますが、正式名称は「Mk II Grenade」と言い、この“パイナップル”こそがフラグ・グレネードです。

M67b.jpg
By http://www.af.mil/news/airman/0106/abdefense.shtml, パブリック・ドメイン, Link

M67 Grenade
 
ちなみに今は改良が重ねられ、現行のグレネードは「M67 Grenade」と呼ばれるものですが、こちらは“アップル”と呼ばれており、“アップル”が開発されるまでの間は“レモン”と呼ばれる「M26 grenade」が採用されていました。今までに採用されているフラグ・グレネード全てに果物の名前が付いているのはちょっと面白いですね。

そして次はブラスト・グレネードですが、フラグ・グレネードが鉄線による致命傷を与えるのに対してブラスト・グレネードは爆発時に発生した衝撃波により相手を殺傷する仕組みとなっています。

フラグ・グレネードと比べて鉄線などが飛び散らない分、効果範囲は狭いですが、そのおかげで友軍を巻き込みにくいというメリットがあります。

また、フラグ・グレネードは水中では水の抵抗をうけ鉄線が飛び散らず、効果が激減しますがブラスト・グレネードの場合は衝撃波が高水圧を発生させ、水圧で相手を殺傷できるというメリットがあります。

Mk 3A2 grenade.jpg
By US Army FM 3-23.30 Grenades and Pyrotechnic Signals, Headquarters, Department of the Army, Washington, DC., パブリック・ドメイン, Link

MK3 grenade

ちなみに現在採用されているフラグ・グレネードは「MK3 grenade」と呼ばれるもので「MK3A1」や「MK3A2」と呼ばれる改良型も存在しています。

次世代のグレネードは切り替え式!? XM111


科学技術が発展するにつれ兵士たちが使う装備がどんどんと新しくなる一方、グレネードについてはここ数十年もの間、ほとんど進化する事はありませんでした

ちなみに現行装備のフラグ・グレネードの「M26 grenade」が採用されたのは1960年代ブラスト・グレネードである「MK3 grenade」に至っては1940年代の採用となっており、実は両方とも半世紀以上も前の産物なのです。

兵士が装備する装備で半世紀も変わらないままというのは非常に珍しいのではないでしょうか。しかし、ここ最近になってようやく新しいグレネードが配備されるという話がでてきました。

そのグレネードの名前は「XM111」
引用:The Army Times
残念ながら詳細については公表されていませんでしたが、ブラスト・グレネードの一種でMK3 grenadeの後継品になるようです。

また、アメリカ陸軍の火器研究開発センターによると「手榴弾にスイッチを付属し、スイッチで『フラグ』か『ブラスト』を切り替えられるようにする」とコメントしており、この切り替え式のグレネードについては2030年を目途に配備予定との事です。

まとめ

ようやく進化の兆しが見え始めたグレネード。フラグとブラストをスイッチで切り替えると言われてもあまりイメージが沸きませんが、とにかく今後はグレネードについてもどんどんと改良されていくことは間違いなさそうですね。

XM111については試作品が、あと少しでお披露目されるそうなので、お披露目されたら是非またご紹介させていただきたいと思います。

Gunfire

元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。

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