- コラム
軍事学入門(3)軍事学の観点から見た国家間関係
2017/02/18
菅野 直人
すごいー! たーのしー!
2017/08/26
菅野 直人
戦争を、軍事を理解し、そこに自分の意見を持つためには学んだ方が良い「軍事学」。なぜ人は、国家は戦争という手段に訴えるのか? そこに兵器や軍隊があるから戦争になるのか? 今回は頻繁にミサイルを飛ばしてくる国が隣にあることでもありますし、いざ有事(戦争)となった時の心がけでも、ひとつ。
仮に日本に向けて他国から弾道ミサイルが発射されたり、武力攻撃が行われた場合は、「Jアラート」(全国瞬時警報システム)から緊急警報が鳴ります。
これは特に有事(戦争)に限ったことではなく、緊急地震速報や津波警報など、大災害に対してもその内容によって鳴るもので、その数なんと25種類。
それがどこで受信できるかといえば、防災行政無線の屋外スピーカー、または家庭に受信機がある場合はその戸別受信機で受信するほか、ケーブルテレビやコミュニティFMなどローカル放送局、メール、エリアメールなどとなっています。
防災の日などには訓練用の速報がスマートフォンなどを通してエリアメールが配信されますが、基本的にそれと同じですね。
AndroidやiPhoneなどのアプリは特に無く、キャリアごとのエリアメールや緊急速報メールが各スマートフォンで受信できるようになっていますが、最近は格安SIMなどいろいろなキャリアがあります。海外から輸入したSIMフリースマホなどでは対応できていないものもあるようですから、各キャリアで対応状況を確認しましょう。
主なキャリアの対応機種は以下です。
「戦争とサイレン」と言えば、大半の人が思い出すのは第2次世界大戦中、B-29などが来襲した時の空襲警報や警戒警報のサイレンではないでしょうか。ちょっと昔の怪獣映画などでも鳴らされる時があったので、比較的馴染みがあると思います。
しかし、日本で最後にこのサイレンが鳴らされたのは1950年、朝鮮戦争の初期に北部九州へ国籍不明機が接近して警戒警報が鳴らされた時で、それ以来日本で戦争に関わるサイレンは鳴っていません。2017年現在、「国民保護サイレン」と名を変え音についても過去の空襲警報サイレンとは全く異なりますから、一度は聞いて覚えておいた方が良いでしょう。
正直言いまして非常に不安や不快感を煽る音ですが、本当に必要な時にはこの種の音の方が、本当に大変なことが起きたと直感で理解できますから、非常に大事なことです。以下に、国民保護サイレンの音が聞けるリンク先を貼ります。
リンク先でもさらに再生ボタンを押さないと鳴りませんので、まずは内容を良く読み、鳴らす時はヘッドホンなどをつけて外に音が漏れないようにしてください。特に公共の場で鳴らした場合、パニックが起きる可能性があります。
動画サイトでも「Jアラート」で検索すれば国民保護サイレンのほかJアラートの警報音が聞けますが、これも同様です。
内閣官房 国民保護ポータルサイト
http://www.kokuminhogo.go.jp/pc-index.html
警報が鳴った際の避難などは基本的に屋内の安全な場所ということになりますが、こればかりはケースバイケースでしょう。例えば地下鉄など防空壕代わりになりそうですが、出入り口が広いわけでは無いですし、階段になっていますから、そこに短時間に大量の人が集中した場合、パニック状態になって将棋倒しになるなど、容易に想像できます。
それでも目の前にすぐ入れる地下の入口でもあれば別ですが、そうでないならまずは周りでパニックが発生していないか、発生していればまずはそこを離れましょう。
特に逃げようとする人の波が自分の方に向かってくるようであれば、ミサイルより何よりそれを避ける方が先です。いずれにせよ、実際に国民保護サイレンが鳴るような事態ではまず一発目が自分のところに飛んでこないよう、自らの幸運を祈るしかありません。
その先のことになりますが、実際に有事(戦争)が始まった場合、自衛隊に限らず国の諸機関はそれぞれのマニュアルに従い、国民保護のための計画を発動します。
例えば農林水産省は食料が海外から輸入できなくなる事態に備え、国内での食料確保と配給制度の実施。ガソリンなど燃料についても、緊急車両やインフラ関連など特別に許可された車両や農林水産業などに携わる車両へ優先供給が定められており、一般車両への供給は制限されます。
このあたりは大災害が起きた時と対応が似ていますので、近年ですと東日本大震災を経験された方なら、容易にイメージが湧くのではないでしょうか。
あの時も物資、特に燃料についてはかなり厳しい規制が行われました。その経験から、普段使わなくとも自転車を持っておくことにした人は多いはずです。
有事の場合は国民保護と防衛が優先されますから、不必要な行動、特に燃料や食料を浪費するような行動は控えた方が無難と言えます。
あとはTVやラジオなど公共の電波で情報を常時受信できる体制は肝心です。どうしても情報はあやふやになりますし誤報も飛びます。インターネットも公的な情報以外は、目にしたとしても自分で自信を持って判断できる情報以外は無視して構いません。
これらは有事(戦争)以外でも災害の多い日本ですから、国民の皆さんは常に緊急事態へ対処できる自分であるかどうか、試されているかもしれませんね。
最後に、何が起きてもあきらめたり、投げやりにならないこと、これが一番大事です。
物心付いた時には小遣いで「丸」や「世界の艦船」など軍事情報誌ばかり買い漁り、中学時代には夏休みの課題で「日本本土防空戦」をテーマに提出していた、永遠のミリオタ少年。撤退戦や敗戦の混乱が大好物で、戦史や兵器そのものも好きだが、その時代背景や「どうしてこうなった」という要因を考察するのが趣味。
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