- コラム
割とマジでソ連が攻めて来ると思っていた、子供の頃
2017/03/5
菅野 直人
すごいー! たーのしー!
2017/05/8
菅野 直人
ミリタリー系の話題で各国軍隊の話になると、日本ではちょっと考えられないという意味でネタになるのがイタリア、ソ連(ロシアではない)、イギリスあたりでしょうか。その中でも軍隊丸ごとネタだらけのような扱いでジョーク集を出せると言えば、たぶんイタリアの右に出る軍は無いと思います。
「イタリア軍の戦車のギアは、前進1段、後進5段」
第二次大戦中、リビアからイギリス統治下のエジプトに攻め込んだものの、圧倒的に強大な戦力でもって劣勢のイギリス軍に敗北。
それどころか逃げ足ばかり早くて逆にリビアに攻め込まれたので、ヒトラー総統閣下は激おこでロンメル将軍率いるドイツアフリカ軍団を投入するのでした…というエピソードから生まれた、イタリア軍戦車カスタム説。
ただし、イタリアによるエジプト攻撃はヒトラーの要請によるもので、さすがの総統閣下もそこまでイタリア軍が弱いとは思わなかった模様。
ある日のナチスドイツ総統官邸にて。
第二次世界大戦北アフリカ戦線イタリア軍でもっとも有名なジョークが
「水が無い砂漠のど真ん中でもパスタを茹でるので、すぐ水不足になる」。
さすがにこれは冗談で、実際にはそんな水も無いのでパスタを食べる時は水ではなくスープと一緒に煮込む、いわゆる「煮込みパスタ」を食べたとか。
ただし、一般兵までそんな贅沢な食事は回ってこなかったので、もっぱらビスケットや缶詰などで過ごしたようです。その点では、台風がきっと来ると信じてうどんを茹でる香川県民の方が気合入っているのかも?
ついにイタリア本土に連合軍の上陸を許し、そろそろ戦争も終わりかなーと思いながら何となくやる気の無い前線で守備についていたイタリア軍。
しかし、ドイツ軍が増援に来てしまうと真面目に戦争を始めてしまうので、とにかくドイツ軍の偵察機が飛んでくる時だけは、それなりに撃ちまくりました。
対する米軍もイタリア軍の事情を察しているのか、大した反撃もしません。
結果、こうなりました。
ドイツ軍偵察機「すごい! イタリア軍が米軍を圧倒しているぞ! 早速増援を送ろう!」
イタリア軍「えぇー……(困惑)」
よく、ドイツ人が日本人と仲良くなると「次はイタリア抜きでやろうぜ!」(第二次世界大戦を戦った同盟国でイタリアが真っ先に脱落したから)と言い出す話が広まっていますが。当のイタリア人は「ウチは戦勝国なので関係無い」と考えているそうな。
冗談はよせと思いたいところですが、降伏後のイタリアは連合国入りして参戦しており、なにげに戦艦ミズーリで行われた日本の降伏文書調印(1945年9月2日)にも代表を派遣してたり・・・もちろん連合国側です。
ただし、国連憲章の敵国条項(第2次世界大戦で枢軸国だった国はこれこれという規定)にはしっかり「イタリア」の文字があるので、戦勝国なのかどうかと言われると微妙。
高級腕時計メーカーとしてちょっとは名の知られるイタリアのパネライ。
デザインはさておき、やたらとゴツイ、デカイのはなぜなのか…と言えば、第二次世界大戦前のイタリア軍が特殊潜水部隊(水中スクーターで戦艦などに爆薬を取り付けに行く「人間魚雷」を使ってました)用のダイバーズウォッチを発注したのが始まりといいます。
何とイタリア海軍からの要求仕様は「深度100mでも使える防水性と視認性を持つこと」これだけ。結果、確かに防水ではあるし腕にも巻けるけど、ただのバカでかい腕時計が納入されたそうです。視認性を追求したからか、秒針が無いので軍用としてはいろいろ困ったのでは無いかと思いますが…。
ただし、ラジウムベースの夜光塗料は確かに暗い海中でも良好な視認性を発揮したそうで、当の特殊部隊員には「この時計無しには作戦遂行は不可能だっただろう」と言われています。
ちなみに現在のイタリア海軍特殊部隊は、圧倒的にカシオのGショック派だとか。
いろいろ言われるイタリア、特に第二次世界大戦のイタリア軍ですが、いわゆる「ヘタリア軍ジョーク」は大抵が間に受けてはいけないそうです。
あまりにも猛烈にアッサリ降伏した割に、戦争そのものが終わった頃にはケロッとした顔で戦勝国の列に並んでいたもので、ジョークの対象にしないとやってらんない!と言われています。
勇猛果敢なイタリア軍エピソードも結構多いですし、日本より優秀なイタリア製兵器も多いですから、「ジョークはあくまでジョークとして楽しむ」程度にしておくべきでしょうね。
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物心付いた時には小遣いで「丸」や「世界の艦船」など軍事情報誌ばかり買い漁り、中学時代には夏休みの課題で「日本本土防空戦」をテーマに提出していた、永遠のミリオタ少年。撤退戦や敗戦の混乱が大好物で、戦史や兵器そのものも好きだが、その時代背景や「どうしてこうなった」という要因を考察するのが趣味。
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