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サバイバルゲームに参加したことがある人なら、誰もが一度は「衛生兵~!」や「メディーック!」と叫んだことがあるはず。
そんなサバイバルゲーマー達にとっては身近な存在である衛生兵ですが、衛生兵の正しい知識や任務についてまでは、意外と知っている人は少ないようです。
そこで今回は意外と知られていない衛生兵と役割についてご紹介したいと思います。
衛生兵と聞くと、最初にイメージするのが「負傷した兵士達を治療する兵士」だと思います。
このイメージは決して間違いではないのですが、実は厳密に言うと少々違ってきます。
まず最前線で任務にあたる衛生兵の主な任務は負傷した兵士の止血と後方への搬送であり、戦場では基本的に治療は行いません。
というのも、衛生兵はPJ(パラジャンパー)のような特殊部隊に所属する場合は別として、医師や軍医のような専門的技術を持っていないため、負傷した兵士を治療することができないのです。
中には「医師や軍医が衛生兵になればいい」と考える方もいるかもしれませんが、そもそも弾丸が飛び交う中での治療は非常に困難なため現実的ではないのです。
また映画やアニメではアサルトライフルで武装した衛生兵をよく見かけますが、国家間の戦闘において衛生兵たちは基本的に戦闘行為を行うことが禁止されています。
理由については後ほど紹介しますが、衛生兵とはつまり
「負傷した兵士に止血を施し、自軍へ搬送する兵士」
なのです。
先ほど、衛生兵は基本的に戦闘行為を行うことが禁止されているとお伝えしましたが、実は衛生兵は「ジュネーヴ条約」と呼ばれる条約によって特別な保護資格が与えられています。
ジュネーヴ条約とは1864年に結ばれた国際条約で傷病者や捕虜の待遇について定められているのですが、同時に衛生兵たちの中立性についても規定されています
具体的には“衛生兵に対しての攻撃の禁止”や“捕虜として扱うことの禁止”、さらに“衛生兵は自己又は傷病者の防衛の為の武器以外は所持してはならない”と定められており、先ほど紹介したとおり戦闘行為を行うことができません。
つまり戦時中において衛生兵は中立的な立場で敵国からも保護される対象なのです。
ただ、ジュネーヴ条約は国際条約に基づいて結ばれた条約であるため内戦やテロリストに対しては効果が無く、その場合は衛生兵であっても一般兵のように武装せざるを得ません。
また残念ながらジュネーヴ条約で保護されているものの、衛生兵を殺害することは戦略において非常に有効的であったため、国家間の戦争であった第二次世界大戦であっても意図的に衛生兵を攻撃するといったことが起きています。
それでは最後に第二次世界大戦で活躍し、英雄と言われている衛生兵についてご紹介したいと思います。
By http://history.amedd.army.mil/MOH/dossd.html (Office of Medical History, United States Army), パブリック・ドメイン, Link
その衛生兵の名前は「デズモンド・T・ドス」。
ドスは1942年に軍隊に入隊することとなりますが、宗教上の理由から敵兵を殺すことはおろか武器を携帯することも拒否。
その結果、ドスは衛生兵として配属されることとなりますが、一方で良心的兵役拒否者(※1)として迫害や差別を受けることとなります。
(※1 良心的兵役拒否:自身の良心や宗教的理由により兵役を拒否した者。かつては反逆者や臆病者といった扱いをされ迫害を受けていた。)
しかし、ドスは戦争に参加するたびに数多くの兵士達を救い出し輝かしい功績を打ち立てますが、中でも有名なのが太平洋戦争で発生した沖縄戦。
この沖縄戦ではハクソー・リッジと呼ばれる断崖でドスは75名もの負傷兵の命を救ってみせたのです。
そして当初は良心的兵役拒否者として迫害を受けていたドスですが、1945年に名誉勲章(Medal of Honor)を受賞し、史上初の名誉勲章を受章した良心的兵役拒否者となったのです。
ちなみに2017年にメル・ギブソン監督により沖縄戦のドスを描いた映画 『ハクソー・リッジ』が公開されており、映画も高い評価を受けています。
意外と間違ったイメージを持っている方が多かった衛生兵ですが、いかがだったでしょうか。
もし今回の話を呼んで興味が沸いたらご自身でも衛生兵やジュネーヴ条約について調べてみてください。衛生兵はなかなか奥が深い兵科ですよ。
また、サバイバルゲームでもジュネーヴ条約を見習って「衛生兵を撃ってはいけない」とか、「衛生兵は負傷したプレイヤーを自軍まで連れ帰らないと復活させることができない」といったルールを付け加えてみるのもおもしろいかもしれませんね。
元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。
それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。
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