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  • 真田幸村の謀略~極悪外道の徳川は火縄銃でハチの巣だ!~

2018/12/27

笹木恵一

真田幸村の謀略~極悪外道の徳川は火縄銃でハチの巣だ!~

時代劇なんて年寄りが観るもんだと思っている大うつけ者はいませんか? 時代劇って本当はすごく面白いんですよ。年寄りなんかに見せとくのはもったいないぐらいです。時代劇の何が面白いかってのは言葉で説明するよりも実際に見てもらった方が1000億万倍イイってことで、今回紹介するのは『真田幸村の謀略』。1979年に公開された東映製作の時代劇。オールスターキャストでお送りする大スペクタクル巨編だ!

出典:https://video.unext.jp/title/SID0020919







ストーリー

日本の、いや世界史に名を遺す天下の外道極悪クソタヌキこと徳川家康は、関ヶ原の戦いで勝利を収めた後、日本中でやりたい放題、傍若無人の限りを尽くしていた。落人、傾奇者は皆殺し、キリシタンも惨殺。さらに豊臣家を撃ち滅ぼし、天下を我が手に収めようとするってんだから開いた口が塞がらない。
徳川家に逆らう者はすべて惨殺、暗殺、大虐殺。そして元西軍の真田昌幸を卑劣な方法で暗殺したことで、その息子真田幸村は完全にブチキレ怒り爆発。小汚い蛆虫タヌキ家康を成敗するために、徳川の横暴に怒りを燃やす強者達を方々から集め、無敵の真田十勇士を結成。家康の首を狙ってあの手この手の忍術で立ち向かうが、なかなか死なないクソタヌキ。
そんな幸村たちの元へ、豊臣からの使者がやってくる。そんなこんなで豊臣軍に加勢することになった真田軍。しかしこの豊臣家も解らずやヒステリッククソババアの淀殿に牛耳られるクソ体制でどうにもこうにも事が上手く運ばない。それでも幸村たちは自慢の忍術と幻覚剤で、空飛ぶ要塞真田丸を建設! 徳川軍皆殺し大作戦を決行するのだった!

レビュー

時代劇の面白さとは何か! それは昔のことだからよくわからねえし、細かいことは気にするなってこと。
今回のように大坂冬の陣、夏の陣という歴史上の出来事であっても、今だに解明されていない部分が多い。そこに作り手の想像力を膨らませて、妄想をぶち込んでやりたい放題できるのが時代劇の面白さなのだ。
さらに「昔の事ですから」という言い訳で、現在の法律やコンプライアンスを気にしなくていいのも現代劇との大きな違いで、つまり作劇の自由度がべらぼうに高いのだ。
しかも今作、出てくる人間はお侍さんと忍者だが、権力と横暴に抗う弱者たちが主人公の、現代にも通じるテーマを扱っているのだ。水戸黄門が時代劇のすべてじゃないのよ!
さあそうして出来上がったこの作品。まずのっけから隕石が突っ込んでくる、まったくの予想外のオープニングから、これまたショッカーの親玉みたいな顔した徳川家康。家康と言えばべつに人相が悪いというイメージはないが、今回は最大の悪役ということで過剰なまでに怖い顔になっている。大スター萬屋錦之助のアクの強い演技がこのタヌキジジィの邪悪さを引き立てる。その側近が“立花のおやっさん”でお馴染みの小林昭二が演じているのも面白い!この悪の軍団徳川がまぁ悪いこと悪いこと。キリシタンの惨殺シーンや、火縄銃で武将をハチの巣にするシーンはあまりの邪悪さにおしっこをちびりそうになる。それでいて豊臣も味方だと思ったらこれがまた自分の事しか考えてないクソの塊。淀殿のウザさは天下一品。自分の息子可愛さに結局豊臣を滅ぼしていく愚の骨頂を地で行くその姿に胸糞悪くなること請け合いだ。
こんな連中は滅ぼすしかない! しかし腐っているが権力者、なかなか倒せるものじゃない。どんどん追い詰められていく主人公たち。味方のはずの浪人たちからも、馬鹿な夢をみるんじゃない、家康の首なんか取れるわけないじゃんと笑われる。うるせー、馬鹿野郎! やってやるんだ! 絶対にあのクソ野郎に一矢報いてやるんだとぶつかっていくのがカッコいいじゃないか。世界は変えられないかもしれないが、でも目の前のクソ野郎だけは殴らないと気が済まない! そんな熱い男たちのドラマがここにある!
一部トンチキな設定やシーンがあるけど気にするな!







笹木恵一

幼稚園時代からレンタルビデオ屋に足しげく通い、多くの映画や特撮、アニメ作品を新旧国内外問わず見まくる。
中学時代に007シリーズにはまり、映画の中で使用される銃に興味を持ちはじめる。
漫画家を目指すも断念した過去を持つ(笑)。

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