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今回紹介するのは、2017年の9月に日本で公開された戦争映画「ザ・ウォール(The Wall)」の魅力についてご紹介したいと思います。
最近はアメリカンスナイパーを始め、スナイパー視点で描かれる映画も増えつつあるように思います。しかし、このザ・ウォールは他のスナイパー映画とはまったく違う視点から描かれています。
その視点の違いとは“狙撃する側”ではなく“狙撃される側”を描いている点。
実はザ・ウォールは爆撃で殆ど荒野となった見晴らしの良い土地で、わずかに残っていた石積みの壁に追い詰められてしまったアメリカ兵の物語なのです。まだ見ていない人のために、できるだけネタバレを最小限にして魅力を伝えたいと思います。
それでは早速紹介していきましょう。
この映画の舞台は2003年から2011年まで行われていたイラク戦争。
終末を迎える直線の2007年に主人公であるアメリカの狙撃兵「マシューズ」と、相棒の観測手「アイザック」が石油パイプラインの建設現場に派遣される所から始まります。その派遣先である建設現場では頭を打たれた味方の死体が散乱し、どこかにスナイパーがいたことを物語っていました。二人は慎重に22時間にも及ぶ偵察を行った結果、スナイパーはいないと判断します。そしてマシューズが単独で建設現場に歩いて近づいたところ、なんとスナイパーから狙撃されてしまうのです。
相棒であるアイザックはマシューズを助けに向かいますが、アイザックも右ひざを撃ち抜かれ近くの壁に隠れる事を余儀なくされてしまいます。そして壁に隠れたアイザックの無線から聞こえてきたのは自分を狙撃したスナイパーの声だったのです……。
この映画の魅力は何といっても最初から最後まで結末が読めずスリルに満ちている点。
映画自体は約90分で構成されていますが、あらすじで紹介した導入部と結末の部分を除く全てのシーンがアイザックの生きるか死ぬかのサバイバルと敵スナイパーとの心理戦が繰り広げられます。本来であれば無線を使って助けを呼ぶところですが、最初に狙撃されたときに無線機が破壊されており使えず、狙撃された右足の出血も激しく夜まで持ちこたえて暗闇に乗じて逃げ出すこともできません。その上、狙撃されたマシューズを助け出さなければならないのです。
そんなどう考えても“詰み”の状況下で見ている視聴者は最後までハラハラしっぱなしの90分(正確には60分ぐらい)になること間違いなしです。またアイザックの行く末も非常にきになるのですが、同時に敵スナイパーの目的が不明という謎もありついつい没頭してしまう魅力ある作品に仕上がっています。
まだまだお伝えしたいことが沢山あるのですが、アイザックの行動や敵スナイパーについてご紹介してしまうと、どうしてもネタバレになってしまうので今回はこのあたりで留めておきたいと思います。
ただ一つだけ注意していただきたいのは、このザ・ウォールという映画は決してアクション映画ではありません。激しい銃撃戦や盛り上がる山場などは一切ありません。
よく言えば非常にリアリティのあるドキュメンタリーのような映画なのですが、悪くいえば非常に地味でもあります。人によっては好き嫌いが分かれる映画かもしれませんが、それでも個人的には是非見ていただきたい映画の一つです。
興味が沸いたら、ぜひ予告編だけでも見てみてくださいね。
元々はインドア派だったが、体力の衰えを感じはじめたため、体を動かす趣味を探してサバイバルゲーム初参加。それ以降というものサバイバルゲームの魅力と銃の魅力にひきつけられ、今では猟銃免許や狩猟免許まで手を出して本物のショットガンを背負って山でイノシシやシカを追うまでに。サバゲーやアウトドアの魅力を知ってもらうために今日も熱意執筆中。
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